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論理的読解(自然科学系の文章)- 問題3

問題

次の文章を読み、設問1つ1つについてA・B・Cのいづれに当てはまるか答えなさい。

 地球の気候変動は、長い地球の歴史の中で常に起こってきた現象である。氷期と間氷期の繰り返しは、地球の気候システムの特徴的な変動パターンの一つだ。これらの変動は、地球の自転軸の傾きや公転軌道の変化、太陽活動の変化など、複数の要因が複雑に絡み合って引き起こされる。産業革命以降、人間の活動による温室効果ガスの大量排出が、自然の気候変動のメカニズムに大きな影響を与えていることが科学者たちによって指摘されている。
 氷期における気温の変動は、グリーンランドや南極の氷床コア分析によって詳細に研究されてきた。これらの氷床コアには、数万年前の大気の成分や気温の情報が保存されており、古気候学者たちはこれらのデータから過去の地球の気候変動を推測している。例えば、最終氷期の最盛期には、現在の気温よりも約6〜8度低く、氷河が大陸の広い範囲を覆っていたことが分かっている。一方で、間氷期には気温が上昇し、氷河が後退するという現象が繰り返されてきたのである。
 最近の研究では、過去100年間の気温上昇速度が、過去数千年間と比較して極めて異常であることが明らかになっている。これは人間活動による温室効果ガスの排出量の増加と密接に関連していると考えられており、自然の気候変動のサイクルを大きく逸脱している可能性が高い。気候モデルの分析によると、現在のペースで温室効果ガスの排出が続けば、今世紀末には地球の平均気温が産業革命以前と比較して2〜4度上昇すると予測されている。このような急激な気温上昇は、生態系や人間社会に深刻な影響を与える可能性がある。
 気候変動への対策は、単に温室効果ガスの排出を削減するだけでなく、自然の回復力を高め、生態系の適応能力を支援することも重要である。森林の保護、再生可能エネルギーの普及、持続可能な農業の推進など、総合的なアプローチが求められている。地球の気候システムは、人間の活動によって大きく変化する可能性があるが、同時に人間の英知と協力によって、その影響を緩和することも可能なのである。
  • A. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに正しい。
  • B. 本文から論理的に考えて、設問文は明らかに間違っている。
  • C. 本文の内容だけからでは、設問文が正しいか間違っているかは判断できない。

設問

1. 人間活動による温室効果ガスの排出が、自然の気候変動のメカニズムに与える影響の程度は解明されている。
2. 氷床コアの分析は、過去の地球の気候変動を理解する上で重要な研究手法である。
3. 最近の気温上昇は、過去数千年間の自然な気候変動の範囲内に収まっている。
4. 気候変動への対策には、温室効果ガスの排出削減以外にも多様な取り組みが必要である。

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author-icon編集者Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『SPI対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
author-icon監修者gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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