【クレペリン検査】足し算を繰り返し解くだけってほんと?結果から何がわかる?

一桁の足し算だけ?クレペリン検査とは

問題内容一桁同士の足し算
制限時間前半15分、休憩5分、後半15分
評価の対象作業量や正確性・効率の変化
受検方法リアル会場またはオンライン

ひたすら一桁の足し算を繰り返す検査

クレペリン検査の例

出典:キャリアナビ

 

クレペリン検査では、一桁同士の足し算を何度も繰り返します。計算は簡単ですが、コツをわかっていないと良い結果が出しにくい内容になっています。

 

問題は1~9の数字が並び、それぞれ隣り合う数字を足した答えを順に答えていく形式です。

 

例えば「1 5 2」と並んでいた場合、最初は1+5=6が答えに、その次は5+2=7が答えになります。また、「9 8」のように並び、計算結果が2桁となる場合は、1桁目の数字だけを答えます。

 

100個以上の数字を横一列に大量に並べたものが30行提示されるため、問題数は非常に多いです。1行あたりの制限時間は1分で、時間になったら次の行に進まなければなりません。

 

そのため、全ての問題に解答するのはほぼ不可能です。しかし、「どこまで正確に解けたか」が問われる検査なため、全て解き終わらなくても問題ありません。

 

また、検査は前半15分・後半15分に分けて実施されるため、実際に連続で解くのは15行までとなっています。

 

一度解答が始まると休む暇はないので、高い集中力を15分間維持できるようにしておく必要があります。

素早く正確な作業力が試される

クレペリン検査では、単調な作業に対する性格・行動特性・能力を測っています。そのため、単なる正答数だけでなく、時間経過による作業量や正答率の変化も評価に影響します。

 

一般的に、高い評価に繋がりやすいのは「前半はU字・後半は右肩下がり」というスコアです。これは作業を始めた直後の作業量が多く、そこから段々と下がっていく様子を表しています。

 

後半になるほど集中力が下がるのは自然であり、安定して作業に取り組めることの証明になります。

 

逆に、作業量の増減にばらつきがあったり、極端に正答率が低い時間があったりすると「安定性に欠ける」と判断されます。

 

「安定した高い正答数」を目指すのではなく、「安定した作業量の推移」を目指すようにしましょう。

リアル会場かオンラインで実施される

リアル会場オンライン
・企業指定の会場と日時で受検

・筆記

・自宅で日時を予約して受検

・筆記

 

クレペリン検査の受検形式は、リアル会場とオンラインの2種類です。どちらも受検者側で形式を選ぶことはできず、企業がどちらを実施するか決めます。

 

リアル会場の場合は、企業の指定する会場で受検することになります。基本的に1つの会場でしか実施されないため、遠方に住む人は注意が必要です。

 

一方、オンラインで受検する場合は、自宅まで検査用紙が届けられます。その後、日時を予約して検査を受けます。どこでも受検することができますが、集中力が重要な検査のため、なるべく自宅で受けるようにしましょう。

業界を問わず採用されている

志望者の作業への適性は、どんな企業でも知っておきたい重要な要素です。そのため、クレペリン検査は業界を問わず採用されています。

 

採用している企業数は少ないですが、どの業界を志望していても受検する可能性があります。

 

また、検査の案内でクレペリン検査と明記されていなくとも、場所や時間などの条件から推測することが可能です。「筆記試験」「約35分」「会場指定」といった内容が案内に含まれていれば、クレペリン検査である可能性は高いでしょう。

クレペリン検査の結果からは何がわかる?

作業能力

クレペリン検査の単調な問題からは、作業の速度と正確性を測ることができます。

 

全く同じペースで作業を続けられる人はいません。作業効率に波があり、集中力も落ちていくのが普通です。

 

しかし、根本的な「一番集中している時」や「集中力が落ちた時」の作業量には人それぞれ違いがあります。こうした違いをもとに、その人の作業の速度が評価されます。

 

また、解答数が多くても、正答率が低ければ評価は下がるでしょう。正確性を維持しつつ、なるべく多く解答することが理想です。

性格や行動特性

作業への打ち込み方には個人差があります。問題自体は簡単で、誰にでも解ける内容だからこそ、そういった特性が明確に表れます。

 

序盤に高い作業効率を出すものの、終盤で大きく効率が落ち込むような場合は「短期集中」「飽きっぽい」と判断されるでしょう。

 

また、作業量は多くなくとも、高い正答率をキープしていれば「安定志向」「几帳面」といった性格といえます。

 

企業が求めている性格や行動特性は様々ですが、適当に取り組むと悪い印象は避けられません。企業目線を気にせずに、全力で取り組むことが大切です。

クレペリン検査の足し算を速くこなすコツ

解き切れないことを前提にする

現実的な解答ペース
  • 計算1秒+筆記0.5秒=1.5秒

 

クレペリン検査は1行100個以上の数字を順に足していくため、全て解答するには1問を0.5秒ほどで答えていく必要があります。この速度は現実的ではなく、ほぼ不可能な値です。

 

そのため、実際には計算と筆記を合計1~1.5秒程度でこなすことになります。この場合は、半分近い問題が未回答になりますが、問題はありません。

 

企業が求めているのは高いスコアではなく、安定した作業能力があるかどうかという点です。そのため、無理に全て解答しようとして低い正答率になるよりも、解けるだけ解いて本来の正答率で提出した方が評価を得やすいでしょう。

 

「問題が解き終わらない」と焦ることなく、落ち着いて計算を行っていくことが重要です。

15分集中することに慣れておく

検査は前半15分、後半15分と分割して行われます。数字だけ見れば短いようですが、素早く作業を行いながらでは十分に長く感じる時間です。

 

慣れていないと終わり際で大きく効率を落としやすく、その分だけ能力を低く見られてしまいます。

 

そのため、練習問題などを使い、集中力を15分維持することに慣れておくと良いでしょう。

 

前半と後半の間には5分の休憩時間が挟まり、集中力を回復することもできますが、それでも後半のスコアは低くなる傾向にあります。

 

できれば本番と同様に、15分解答・5分休憩・15分解答をセットで練習することをおすすめします。

答えを書きながら次の数字を見る

クレペリン検査の解答は、全て筆記式です。1秒も無駄にできない都合上、答えを書くことだけに時間を使うのは避けましょう。

 

答えを書きながら次の計算を行い、その結果を書きながらさらに次の計算を行う、という流れで進めると非常に効率的です。

 

ただし、計算中の数字に引っ張られて、書く数字を間違えないように注意が必要です。計算自体は簡単ですが、何度も繰り返している内に凡ミスをする可能性があります。

間違えても書き直さない

クレペリン検査では消しゴムを持ち込むことができますが、使うことはおすすめしません。間違った答えを書いてしまったとしても、消して正しい答えを書くことは大きなタイムロスになります。

 

全体を通しての正確性が見られているため、数問の間違いはそれほど評価に影響しません。とにかく次の計算へ進むことが大切です。

 

明らかに間違ったと気付いた場合も、気にすることなく解答を続行しましょう。

折れにくいHかHBの鉛筆がおすすめ

  • シャーペン・ボールペン:使用不可
  • H・HBの鉛筆:薄い、芯が折れにくい
  • B・2Bの鉛筆:濃い、芯が折れやすい

 

検査で使える筆記用語は鉛筆のみで、シャーペンやボールペンは使えません。芯の硬さは指定されていませんが、HかHBの芯であれば硬く、簡単には折れないためおすすめです。

 

Bや2Bの芯は濃く書くことができますが、比較的折れやすい点がデメリットです。芯が折れてしまった場合、他の鉛筆に持ち替えなければならず、時間を無駄にしてしまいます。

 

また、鉛筆を研いでいる時間もないので、複数本の持ち込みは必須といえます。計算以外で躓くことがないように備えましょう。

クレペリン検査を受ける際の注意点

前日から調子を整えておく

クレペリン検査では、知識よりも当日の集中力・瞬発力が結果に強く影響します。そのため、受検の前日から体調を整え、一番パフォーマンスを発揮できる状態で臨むようにしましょう。

 

受検前日に控えるべき行動としては、夜更かしや飲酒・激しい運動などが挙げられます。これらは次の日に影響する可能性が高く、検査結果を悪くしてしまう要因になりえます。

 

直前で不安になった場合も、深夜に勉強を始めるのは避けましょう。詰め込みで勉強するよりも、十分な睡眠をとった方が良い結果が出やすいです。

解答中に余計なことは考えない

検査中は常に計算と筆記を行うことになるため、関係ないことを考えているとミスをする可能性が非常に高いです。

 

ある程度解いていると「さっきの計算は間違えたかも」「今の解答ペースでいいのか」と気になってくるものですが、どちらも検査中に気にする必要はありません。

 

ミスや効率の低下も自分の個性と捉えて、流れ作業のように淡々と解くことが大切です。

 

また、どうしても余計なことを考えてしまう場合は、あえて1つのことを考え続けることで集中力を維持する対策もあります。

 

例えば「さっきの行の解答数を超えたい」といった、作業を前向きに捉えることを常に考えていると効果的です。

休憩時間に反省をしない

前半と後半の間に挟まれる休憩時間は5分しかありません。ここで前半の反省をしていると、後半で集中力が切れてしまいます。

 

そのため、休憩時間には何も考えず、ただ頭を休めることに専念しましょう。

 

会場で受検する場合は他の受検者や監督者もいるため、緊張感から中々リラックスできないこともあるでしょう。

 

しかし、よほど失礼なことをしない限り、受検態度が評価に影響することはありません。伸びをしたり、机に突っ伏したりして、周囲を気にせず休むことが大切です。

クレペリン検査の足し算対策は?

アプリで本番に近い練習ができる

 

「クレペリン トレーニング」のアプリアイコン

出典:App Store

 

クレペリン検査には専用の対策アプリがあります。「クレペリン トレーニング」は解答時間や問題のセット数を設定し、練習問題を解くことができる無料アプリです。

 

結果はS~Cランクで評価されるため、実力の伸びを実感できるでしょう。ランキング機能も搭載しており、ゲーム感覚で対策を進められます。

 

さらに、アプリ内課金をすることで手書きでの解答ができるようになります。計算時間だけでなく、解答を書く時間も重要な検査なため、より本格的に練習したい人は検討してみましょう。

練習問題を印刷する

クレペリン検査の問題は、1桁の数字が並んでいるだけのシンプルな形です。基本的に1枚の用紙で完結しているので、練習問題の画像やデータを印刷すれば、それだけで実践的な練習が可能です。

 

ただし、実際の用紙はA2サイズに近い、かなり大きめのものとなっています。このサイズで印刷できるプリンターは、一般家庭やコンビニにはほとんどありません。

 

そのため、実際はA4~A3サイズに対応した、短縮版の練習問題を印刷して使うことになるでしょう。

 

また、問題は数字の羅列であれば何でもいいので、WordやExcelを使って自分で作成することもできます。

一桁同士の和のパターンを見る

1~9だけを使った足し算のパターンは、9×9=81通りです。ここから、「1+2」「2+1」のように前後が入れ替わっているものを省くと、45通りしかありません。

 

さらに、実際に記入することになる答えは0~9のいずれかであり、いずれかに偏っているということもありません。全てを暗記するのは難しいですが、「見たことがある」程度に覚えることは可能な数です。

 

そのため、計算速度を上げなくても、ある程度は暗記で解答速度を上げることができます。同じ数字同士の和だけでも覚えておくと良いでしょう。

クレペリン検査は足し算の練習だけでOK!

クレペリン検査では簡単な足し算だけが出題されるので、その他の対策は必要ありません。短時間で多くの計算を行うことに慣れることが重要です。

 

アプリや例題を使った練習では、解答数や正答率よりも、集中力を維持できたかを重視しましょう。計算速度を大幅に上げることは難しいですが、長時間集中することができればスコアは自然に伸びていきます。

 

本番の臨み方も大切な適性検査のため、直前で詰め込んだりはせず、体調を整えることを第一に準備を進めしょう。

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Yuka

編集者

Yuka

2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『SPI対策問題集』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。

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監修者

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1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。

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