SPIの割合では、問題文の情報から割合を求める問題や、反対に与えられる割合の情報から要素の量を求める問題が出題されます。
そのため、問題文を読み与えられた情報を整理する力が求められます。
与えられる情報量は多いですが、計算自体はそこまで複雑ではないため、対策をすれば誰でも得点することができます。
しかし、一問に時間をかけていては制限時間内に解き終えることができません。 時間配分に気を付けて解きましょう。
【問題】
ある劇団の人数は、昨年より40%減って今年は480人になった。男女別では、女性が25%、男性は62.5%昨年より減った。今年の女性の人数を求めよ。ただし必要に応じて、小数点第一位以下を四捨五入すること。【解答・解説】
答え:A
劇団の今年の人数は、昨年の60%なので、昨年の劇団員数は、 480÷0.60=800人 である。昨年の女性の人数を人とおくと、昨年の男性の人数は人である。男女別では、女性が昨年より25%減って、男性は昨年より62.5%減ったので、今年の女性の人数は人で、今年の男性の人数は人である。 今年の人数は合計480人なので、 が成り立ち、これを解くと人であり、これが昨年の女性の人数である。 従って今年の女性の人数は人である。
【問題】
あるアプリの利用者は全体で160人で、男女比は5:3である。また利用者のうち課金している割合は、男性は40%、女性は30%である。利用者全体のうち何%が課金しているか求めよ。ただし、必要に応じて、小数点第一位以下を四捨五入すること。【解答・解説】
答え:D
男性の利用者は=100人である。 よって男性の会員は、=40人である。 女性の利用者は=60人である。 よって女性の課金者は、=18人である。 したがって、課金している人数の合計は40+18=58人である。よって利用者のうち課金している割合は、 =0.3625 よって36%
【問題】
ある投手が投げる球種はストレート、カーブ、フォークである。ある試合で130球投げた。それぞれの球種の割合は、ストレートが50%、カーブが30%、フォークが20%である。右打者に対して投げた球数は左打者に投げた球数の1.6倍だった。左打者に対して投げたストレートが30球、左打者に対して投げたカーブが全体の投球数のうち10%を占める。このとき、右打者に投げたフォークの球数はいくらか。【解答・解説】
答え:D
右打者に対して投げた球数は左打者に投げた球数の1.6倍だった。また全体の球数は130球である。従って左打者に投げた球数は、 球である。 左打者に対して投げたカーブが全体の投球数のうち10%を占めるのでその球数は、 球である。 これに加えて左打者に対して投げたストレートが30球なので、左打者に対して投げたフォークの球数は、 50-13-30=7球 である。全体の球数130球に対してフォークは20%を占めるので、フォークの球数は、 球である。 従って、右打者に投げたフォークの球数は、 26-7=19球 である。
ここでは、割合の対策のポイントを3つご紹介します。
対策のポイントの1つ目は、「必要な情報を見極める」ことです。
割合の問題の特徴は、情報量が多いことであるため、闇雲に計算していては何度も計算し直さなければならず時間がかかってしまいます。
最悪の場合、答えにたどり着くことができなくなってしまいます。
そのため、解を導出する上で必要な情報を見極めてから解くことが必要です。
必要な情報を見極める際は、現時点で分かっている情報に加えて「答えを求めるためにはどのような情報が分かればよいか」ということを意識して、答えから逆算するように考えると良いでしょう。
対策のポイントの2つ目は、「文字や計算しやすい値を仮定する」ことです。
上述したように割合の問題の特徴は情報量が多いことであり、そのため問題文の情報を整理する必要があります。
その際に、文字や計算しやすい値を仮定することで情報が整理しやすくなります。
例えば、求めたい値をxとおくことや、具体的な数値が与えられていない場合は全体を100など計算しやすい数値を仮定することなどが有効です。
このように文字や計算しやすい値を仮定することで、情報が整理しやすくなったり計算がしやすくなることがあります。
対策のポイントの3つ目は、「表やグラフを作成して考える」ことです。
割合の問題は文章題で出題され、表やグラフなどが与えられる場合は少ないため、自力で問題の構造を把握する必要があります。
その際に表やグラフを作成して考えることは非常に有効で、情報を可視化することで一気に整理しやすくなります。
ただし、綺麗な表やグラフを作成しようとすると時間が足りなくなってしまうため、量は可能な限り最小限に抑え、簡易的に書くことを意識しましょう。