SPIの場合の数の問題では、問題文をきちんと理解する能力、起こる全ての通りを捉える能力などが求められます。
場合の数の最大の特徴は、可能性を考える点にあります。
他の問題は、例えば「1000円払った」などのように、実際にどんな状況「である」かを考えます。
一方、場合の数は、例えば「10通りの可能性がある」というように、どんな状況「であり得る」かを考えます。
この点で、場合の数の問題は他の問題と比べてより抽象的に考える必要があります。
場合の数の問題はいくつかのパターンが繰り返し出題されているため、それらのパターンの特徴を知り、慣れておくことで高得点を取ることができます。
具体的には「順列」、「組み合わせ」の二つのパターンが挙げられます。
順列は最も基本的な場合の数の問題であり、この土台を固めておくことで応用的な問題も解くことができます。
苦手な人は繰り返し問題を解いて慣れておきましょう。
【選択肢】
A. 13
B. 18
C. 24
D. 40
E. 80
【解答・解説】
答え D
男子、女子の選び方がそれぞれ8通り、5通りであるので、 8×5= 40通り。
組み合わせの問題では「重複」を考えることが大事です。
例えば、A〜Dの4人から2人を選ぶ時、「AとBを選ぶこと」と「BとAを選ぶこと」は同じとみなされます。
このように一見、2通りに見えても、実は重複しているだけという場合があります。
従って、問題毎に重複がないかを丁寧に確認する必要があります。
【問題】
【選択肢】
A. 100
B. 700
C. 1600
D. 4200
E. 7200
【解答・解説】
答え D
北海道に行く3人の組み合わせは、
= 120通り。
残りの7人から沖縄県に行く3人の組み合わせは、
= 35通り。
さらに残った4人は自動的に京都行きと来まる。
したがって、メンバーの行き先の組み合わせは、120×35 = 4200通り。
場合の数は出題パターンが決まっています。
そのため、有効な対策方法を身につけることが高得点に繋がります。ここでは、3つの対策方法をご紹介します。
一つ目の対策方法は、公式を覚えることです。順列には’nPr’、組み合わせには’nCr’などの公式があります。
まずは、これらの公式を使いこなせるように繰り返し練習してみましょう。
ただし、単に公式を当てはめるだけでは解けない問題もあるため、公式を暗記するだけでなく、どうしてこのような式になるのかを知っていることも大切です。
二つ目の対策方法は、小技を習得することです。場合の数では、「このパターンにはこう考える」といういくつかのフォーマットが存在します。
具体的には、「複数人をまとめて1人としてみなす」や、「テーブルに1人を固定することで重複を回避する」などです。
これらの小技はたくさん知っていればいるほど、色々な解法を思いつくことができます。
三つ目の対策方法は、「具体的な状況を想像する」です。
場合の数は抽象的に考えることが重要ですが、いきなり抽象的に考えるのは難しいです。
そのため、まず一つ一つの個別の状況を考えてみましょう。具体的な状況を図にしてみたり、考えられる状況を列挙してみると問題がわかりやすくなります。
また、具体的な状況を想像することでケアレスミスを減らすことができるでしょう。