ChatGPTは非常に使いやすい対話型のAIサービスで、様々なリクエストに回答を出してくれます。
これを利用して、SPIのWebテストで「ChatGPTに問題を解かせよう」と考える人は多いでしょう。しかし、これには様々なリスクがあるため、絶対におすすめできない方法です。
この記事では、ChatGPTをSPIの解答に使うべきでない理由を解説します。また、SPI対策としてChatGPTを活用する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
SPIでChatGPTを利用することは「カンニング」や「検査実施に不要なソフトウェア」にあたる明確な不正行為です。不正が発覚すれば処分の対象となり、合格はほぼ不可能となるでしょう。
ChatGPTはWeb上で対話する形式のため、カンニングや不要なソフトウェアだと実感しにくいかもしれません。しかし、SPIと関係ないサービスである以上、紛れもない不正行為として扱われます。
自分の実力だけで試験に臨まないのは、倫理的にも避けるべきことです。こうした意識の甘さは必ず入社後にも露呈することになるため、ChatGPTをSPI本番で使うことは絶対にやめましょう。
SPIには受検中のパソコンの動作を監視するシステムがあります。ソフトウェアやタブの切り替え状況などが全て記録されているので、ChatGPTを確認していることもバレてしまいます。
複数ウィンドウで検査画面とChatGPTを分けて表示していても、ウィンドウの切り替え頻度から不正とみなされる可能性が高いでしょう。
こうしたセキュリティに関する情報は公開されていないので、バレずにChatGPTを使うのは不可能といえます。
ここまでのChatGPTがバレる理由を見ると、「別の端末で使えばいいのでは?」と考える人もいるでしょう。
しかし、システム以外の面でもChatGPTの利用はバレる可能性が高いです。ChatGPTを含め、AIサービスを利用して出した解答には明らかに不自然な点が多く含まれます。
例えば、「計算問題の正答率だけ異常に高い」「解答時間が早すぎる」といった結果が出ると、AIなどのカンニングを疑われてしまいます。
不自然な点がある時点で選考を落とされてしまう可能性もあるので、AIサービスを利用するのは絶対に避けましょう。
⚫︎受検後:バレたら一発で不採用
⚫︎選考通過後:面接などでボロが出る
⚫︎入社後:能力不足で早期退職に繋がる
ChatGPTをはじめとした不正行為がバレると、ほぼ間違いなく不採用となってしまいます。減点などの軽い処分で済むことはまずないでしょう。
貴重な就活中の時間を使っている以上、無駄にしていい選考は1つもありません。「バレたら落ちてもいい」と考えたりせずに、全ての選考を突破するつもりで真剣に取り組む必要があります。
SPIは不正をしなくても十分に高得点を狙える難易度の適性検査です。少し対策すれば合格できたかもしれない企業でも、不正がバレれば確実に落ちてしまうでしょう。
SPIを不正に突破したとしても、書類や面接で違和感を抱かれてしまう可能性が高いです。
また、SPIとは別に対面での試験を追加実施する企業もあり、そこでの学力のギャップでカンニングが発覚することもあります。
SPIで分析できる学力が全てではありませんが、採用担当からすれば「本当に高得点を取れる人かどうか」はすぐに気付けるものです。
面接の場で不正を確信することはできないものの、そういった不信感は最終的な合否の判断に強く影響してしまいます。
SPIの実力をChatGPTで偽ったまま合格してしまうケースも、中にはあるかもしれません。
しかし、本来求められる能力がない状態で入社しても、その後の業務についていくことは難しいでしょう。
そもそも、SPIは自社への適性を見極めるために実施されるものです。不正に良い結果を得たとしても、本人の能力は変わりません。
能力が不足していて、長期的に働くことが難しいと早期退職にも繋がります。新卒の場合は特に避けたい事態なので、ChatGPTを使った不正はデメリットが大きいといえます。
「AI」という単語の印象から、ChatGPTをどんな問題でも解ける万能ツールだと考えている人は多いです。しかし、ChatGPTは単純な計算や処理以外はあまり得意ではなく、時には間違った答えを出すこともあります。
もしChatGPTの答えが違っていても、そのことに気付くのは難しいでしょう。そのため、一見便利でも、将来に関わる重大な場面で頼るべきではないツールといえます。
また、ChatGPTは無料で使い続けるとレベルの低いモデルのAIに切り替わってしまいます。そうなれば、余計に答えの精密度は落ちてしまうでしょう。総じて、SPIで大量の問題を解くためには向いていないツールです。
【例題】
ある宅配便は、料金が荷物の大きさによって決まっている。各大きさによる運送料金は以下の表の通りである。
大きさ40cmのものと、1m20cmのものをそれぞれ一つずつ配送を頼んだ場合、料金はいくらになるか。
<選択肢>
ChatGPTは基本的にはテキストでしかやり取りができないため、図表や画像などを見て答えるタイプの問題に全く対処できません。こうした問題は配点が重いことも多いので、AI頼りだと高得点を取れない可能性が高いでしょう。
図表付きの問題は、特に非言語で出題されやすい傾向にあります。非言語は重要度の高い分野なので、なるべく高得点を狙いたいところです。
ChatGPTに頼らず、自分の実力で解けるようにしておかなければ、高得点を取るのは難しいでしょう。
【例題】
AからEの文を[1]から[5]に入れて文の意味が通るようにしたとき、[4]に当てはまるものを選びなさい。
脳のどの部分が活動したのかを[1][2][3][4][5]適している。
A 正確に記録することができないが
B 鮮明に視覚化するfMRIは
C 脳活動の時間的な変化の観察に
D いつ脳が活動したのかを
E 脳波はミリ秒単位で脳活動を視覚化できるため
<選択肢>
A.A
B.B
C.C
D.D
E.E
<選択肢>
非言語の文章問題や、言語の長文読解などのやや複雑な問題は、ChatGPTが間違った解答を出してくる可能性が高いです。一部の記述の解釈を間違え、全く関係ない答えを出してくることがあります。
特に、長文読解は文字数が多ければ多いほど読み取りのミスが起こりやすいです。問題も「趣旨」や「筆者の考え」といった曖昧なものを求めるものが多く、ChatGPTで正確に読み取らせるのは難しいでしょう。
長文読解も、図表付きの問題と同じく配点の高い単元です。AIに頼って解こうとしても、高い正答率にはならないでしょう。
ChatGPTはリアルタイムで処理を行っているので、質問をしても即座に答えを受け取れるとは限りません。
場合によっては1分以上かかることもあり、SPIの解答ペースに間に合いません。問題を入力する時間と、ChatGPT回答を読み取る時間も含めると、30秒以上かかってしまうことが予想できます。
SPIは1問30秒以下のペースで解くのが基本です。ChatGPT頼りでは単純に時間内に解き切れない可能性があり、かえって得点は低くなってしまうでしょう。
ここまでに説明したように、SPIでChatGPTを使うことは不正である上、そもそもSPIの問題を時間内に解答してもらうことに向いていません。
しかし、SPIの対策をする際に利用するのであれば、学習効率の向上に大きく役立てることができます。ここからは、実際にChatGPTで使えるプロンプト(命令文)付きで、SPI対策にChatGPTを活用する方法を紹介していきます。
ChatGPTにSPIの練習問題を作ってもらうことで、好きな単元をいくらでも練習することができます。
ただし、最初は問題の再現度が低いかもしれません。その場合は、SPIの練習サイトなどから例題をコピーしてきて、「この問題を参考に」などの文章を付け加えてみると良いでしょう。
その後、細かく修正を繰り返していくうちに、より本番に近い問題を作ってくれるようになります。簡単な伝え方でも修正を行ってくれるので、対話感覚で伝えれば問題ありません。
SPIを独学で進める際、効率的な解法に気付けずに苦戦し続けることがあります。明らかに時間がかかりすぎていると感じた時は、その問題をコピペして効率的な解法を聞いてみましょう。
ただし、「効率的」というのは若干抽象的な表現なので、ChatGPTに誤った意味で伝わる可能性があります。「短時間で」「少ない手順で」といった具体的な要件まで付け加えると、欲しい解法に近付くでしょう。
また、問題単位ではなく単元ごとに解き方を聞いてみるのもおすすめです。計算方法がわからない場合などには、悩みの解決に役立ちます。
SPIの非言語は、大部分が公式や計算方法の暗記で解決できる問題です。しかし、1から勉強している時には「そもそも何を暗記したらいいのか」がわかりません。
そこで、SPI非言語で覚えるべき公式などをまとめるように伝えれば、わかりやすく一覧形式で提示してくれます。
「非言語」という括りではやや広すぎるので、単元別に聞く方が正確な答えを得られるでしょう。
提示された公式も、後で「ここまでに教えてもらった公式を1つにまとめて」と指示すればわかりやすくまとめてくれます。自分で1つずつ調べていくよりも、効率良く情報収集ができるでしょう。
ChatGPTに長文読解の問題を解かせるのは厳しいですが、ただ要約する程度であれば十分に可能です。
その際は、要約の方法も指定しておいた方が確実に欲しい形式で提示してくれます。「箇条書きで」「3行程度で」といった形で指示を付け加えましょう。
要約と本文を見比べれば、どういう点に気を付けて文章を読むべきか掴めます。また、要約を伝えて「長文の内容と合ってるか」を聞いてみるのもおすすめです。
ChatGPTの他にも、対話型のAIサービスは存在します。しかし、根本的なシステムはほとんど同じなので、「特に精度の高いサービス」というものはありません。
また、SPI対策に特化させるのであれば、1つのサービスで細かい修正を繰り返す方が効率的です。似たようなAIサービスを何個も試すよりは、ChatGPTだけを使いこなすことに集中しましょう。
何度も使っているうちに指示と回答を蓄積していき、より求める回答に近い内容を出力できるようになります。
SPI対策には、SPI特化のアプリや練習サイトを使うのがおすすめです。無料で使えるものも多く、手軽さから忙しい時にも無理なく対策を進められます。
SPI対策問題集は本格的なSPI対策を無料でできるサイトで、練習問題の他にも効率的な解法や知っておくと得する知識などを解説しています。さらに、アプリ形式で学ぶこともできるので、隙間時間を活かした対策が可能です。
アプリにはChatGPTと同様の対話型AIが搭載されており、わからない問題について気軽に質問することができます。これらのサービスを活用して、効率的に勉強を進めてみましょう。
出典:Amazon
対策本を使った勉強は、それだけで完結させられる効果的な対策方法です。SPIの基礎から学べるようになっているものが多く、問題の知識や解法をテンポ良く学んでいくことができます。
アプリやWebサイトでの練習と比べると手軽さには欠けるものの、勉強方法が簡潔でわかりやすい点はメリットです。特に工夫をしなくても対策本の通りに進むだけで得点を伸ばせるでしょう。
SPIには定番の赤本や青本をはじめ、様々な種類の対策本があります。通販なら目次を確認できることが多いため、収録内容を見て自分に合うものを選ぶと良いでしょう。
ChatGPTは便利なAIサービスですが、SPI本番で使うのは不正行為にあたります。また、そもそもSPIの解答を出すためには向いていないため、必ず実力で挑むようにしましょう。
ChatGPTはSPI本番よりも対策の段階で役立つサービスです。命令文次第で練習をより効率的にできるので、この記事で紹介したもの以外にも独自の使い方を考えてみましょう。
対策アプリや対策本などをメインとしつつ、勉強の補助としてChatGPTを活用することで、細かい部分まで対策することが可能になります。