SPI対策はいつから始める?必要な勉強時間と効率的な勉強法を解説!
SPIの対策に必要な勉強時間は?
SPIテストへの対策時間は平均して30~50時間程度と言われています。
もちろん個人差によって考慮の必要はありますが、少なくとも30時間は確保しておきたいところです。
問題集やアプリなどで傾向を掴む時間が20時間、さらに時間を計って解く練習をしたり、本番同様に模試を受けたり、実戦対策を行う時間も5~10時間程度と考えておくと良いでしょう。
合計で30時間の勉強時間があれば、7割程度の得点は見込めるでしょう。
また、苦手な分野の対策に力を入れたり、8割~9割の得点を目指す場合にはさらに勉強時間を確保する必要があります。
確実に8割以上を獲りたいという人は40時間、9割を目指す人は50時間程度を勉強時間の目安にしましょう。
あくまで目安ですが、勉強時間を増やすことで得点が上がることは間違いありません。
SPIテストで出題される問題は、中学校~高校レベルと言われており、決して難易度は高くありません。
選考のはじめの方に実施されることが多く、選考のための「足切り」として利用している企業も多いです。
しかし、企業によって求められる能力は異なり、一概に何割以上取れれば、確実に選考を通過できるという基準は明確にはありません。
そのため、最低限の勉強時間では不安という場合には、自信を持てるようにより多くの時間を対策に使いましょう。
各分野の勉強時間の目安
テストセンターSPIのWebテストは「性格検査」「能力検査」に大別され、「能力検査」はさらに最大4つの分野に分類されています。
①言語分野
②非言語分野
③英語分野
④構造把握能力分野
①②は全てのSPIテストに含まれますが、企業によっては③④の試験が課される場合があります。自分の志望する企業の情報収集は徹底的に行いましょう。
テストセンターSPIでは基礎能力検査の制限時間は35分となっており、その中で①言語分野②非言語分野の問題を解かなければいけません。
さらに、正答率が高い受験者は問題の難易度が次々と上がっていくため、時間や難易度に余裕はありません。
では、各分野をどれくらい勉強するべきかを説明していきます。
また、性格検査については対策による得点の差は生まれないため割愛します。自分の直感で回答しましょう。
言語分野
言語分野は、二つの語の関係を選択する問題や熟語の意味を問う問題など、いわゆる国語の試験に近い内容が出題されます。
そのため、一般常識を問われているような問題が多く、そこまで多くの時間を対策に割く必要はありません。
目安としては、問題集を解く時間として10~15時間程度あれば十分対策できるでしょう。
しかし、難しい熟語や独特の表現など日常生活では使われない言葉も問われるため、語彙や読解能力に自信がない場合は追加で対策を行う必要があります。
対策を始める前に、言語分野の例題にも目を通しておきましょう。
問題例1:語句の意味
【問題】
下線部の言葉と、意味が合致するものを1つ選びなさい。
事実を手掛かりにして推し量って決めること
【選択肢】
A. 推定
B. 推量
C. 推測
D. 推参
E. 推敲
非言語分野
非言語分野は、推論や確率、計算問題など数学的思考を問われる問題が出題されます。
ひとつひとつの問題が解けないほど難しいということはありませんが、解き方や考え方などが分からないと一問にかなりの時間を要してしまいます。
35分という所要時間の中で、言語・非言語両方の問題を解かなければいけないので、一問にかけることのできる時間は必然的に短くなります。
意識するべきはパターンを把握して解法を当てはめることなので、問題集などの対策は徹底的に行いましょう。
非言語分野では、少なくとも20~25時間程度の勉強時間が必要となります。
特に文系の学生の場合は、非言語分野で苦戦する人が多いため、対策に平均よりも多くの時間が費やされることが想定されます。
20〜25時間はあくまで最低限必要な勉強時間となります。苦手分野を徹底して対策するためには、倍程度の時間が必要になると覚悟しておきましょう。
「早く正確に解く」を目標に、苦手分野を全てクリアするように対策を行いましょう。
対策を始める前に、非言語分野の例題にも目を通しておきましょう。
問題例1:推論
【問題】
X、Y、Zが同じ絵を見てて、次のように発言した。
X. この絵には虎が描かれている。
Y. この絵には少なくとも虎か龍が描かれている。
Z. この絵には龍が描かれている。
全員が本当のことを言っているとは限らない。そこで、以下の推論がなされた。次のうち正しいものを一つ選びなさい。
<選択肢>
A. Yが正しければXは必ず正しい
B. Zが正しければYは必ず正しい
C. Xが正しければZは必ず正しい
【245問掲載】SPI 非言語(数学)の対策方法・問題一覧はこちら
英語分野
英語分野の実施企業は、総合商社や航空系に多いため、そのような業界を目指す場合は対策が必須です。
下記が英語分野を出題する企業の一例です。
・三菱商事
・丸紅
・日本航空(JAL)
・全日本空輸(ANA)
問題の形式は、同意語を選択するもの、空欄補充、長文読解など大学入試の英語に近いものになっています。
また、制限時間は20分で言語・非言語同様に時間に余裕はありません。
おそらく英語は最も得意不得意が分かれるため、人によって対策の重要性は変わりますが、少なくとも10~20時間程度の時間は確保しましょう。
上記のような企業を目指す場合は、入社後も英語能力が必須ですので、苦手な場合は徹底的に対策しましょう。
対策を始める前に、非言語分野の例題にも目を通しておきましょう。
問題例1:同意語
【問題】
次の単語と最も意味が近い語を,AからEまでの中から一つ選びなさい。
<evident>
<選択肢>
A. conscious
B. accurate
C. obvious
D. absolute
E. vague
SPIの勉強はいつから始めるべき?
SPIテストには問題形式の把握や苦手分野の対策など長期的で計画的な対策が必要です。
先に述べた勉強時間の目安に対して、具体的にいつごろから対策に取り組むべきなのかを紹介します。
本選考に向けた対策は1月頃から
就活生がSPIテストを受験する時期は当然、企業の本選考が始まる時期になります。
業界によって選考時期は異なりますが、どの業界を受けるにしても3か月前までには対策を始めましょう。
1日1時間の勉強でも、1か月続ければ30時間を確保することができます。このように計画的な時間の使い方をすることがポイントです。
例えば、多くの企業が選考を開始する4月に合わせて対策する場合は、1月を目安に対策を始め、一日に30分でもいいので問題に触れる時間をつくましょう。
2~3月にはしっかりと時間をとって問題集を繰り返し演習し、直前期に模試などに挑戦するのが理想的です。
直前から始めようとすると、エントリーシートや企業の情報収集に追われて時間の確保ができません。確実に先を見据えたスケジュールをたてましょう。
インターンでSPIが必要な場合は4月頃から
インターン選考においてもSPIテストを実施している企業もあります。
下記はインターン時にSPIを行なっている企業の一例です。
・アイシン精機
・豊田自動織機
・トヨタ車体
・デンソー
・ゼンリン
工業系、特に自動車産業関係ではインターンの段階で、SPIテストを課してくる場合が多いようです。
基本的に3年生の6月~翌年の1月にかけてインターンが行われるため、SPIのある企業のインターンに参加する場合は、2年生が終了し、3年生になる3~4月のタイミングで始めておく必要があります。
そのため、夏からインターンに参加する人は、前もってSPIテストを受ける必要があるのかを調べておきましょう。
しかし、3年生のはじめは忙しく、問題集を繰り返し解く時間を確保することが難しい場合も多いです。
忙しい時期でもスキマ時間で勉強できるように、SPI対策アプリを使用することをおすすめします。
『SPI言語・非言語 就活問題集』はアプリランキングサイトApplivにてSPI対策部門の1位を獲得しています。
SPIアプリの中では362問と豊富な問題数を有しており、データ蓄積による苦手分野の分析など、効率のよい学習に最適です。
おすすめのSPI対策方法
実際に勉強していく中で、効率のよい学習法や時間の使い方を紹介していきます。
もちろん、メインの対策となるのは問題集になりますが、忙しいときにもできる対策やスキマ時間の活かし方も解説します。
問題集を繰り返し解く
最も効果的なのは問題集を解くことです。
多くの対策本は、分野別にポイントや解き方の解説がわかりやすく書かれており、確実に力をつけていくことができます。
また間違えた問題に印をつけたり、解説にメモ書きを残したりと、自分の勉強に合わせた使い方をすることができます。
次々と他の問題集に手をつけるのではなく、なるべく一冊をじっくりと反復し確実に正答率をあげていきましょう。
先に述べた勉強時間の目安の内、8割以上は問題集を解くことに費やすのがおすすめです。
苦手分野は時間をかけて徹底的に対策をする
言語、非言語ともに様々な出題形式が存在し、何度も間違えたり極端に正答率の低い部分が出てくる場合があります。
その時は、他の範囲と同じような学習法ではなく、なぜ苦手なのかを分析したうえで重点的に時間をかけましょう。
前述した勉強時間はあくまで目安なので、苦手分野が明確になった場合は、惜しまず対策に力をいれましょう。
特に非言語分野を苦手とする学生は多く、時間切れになってしまうこともよくあるので、確実な対策を心がけましょう。
解説から解法を掴む
SPIの練習問題において大切なのは答えを覚えることよりも、答えにたどり着くまでの解法を理解することです。
テストでは出題傾向や出題形式は例年同じですが、数年以内に全く同じ問題が出ることはありません。
そのため、「このタイプの問題はこの解き方だ」ということを理解する必要があります。解法がわからない問題は時間をかけても解くことができません。
問題集を解く中で、わからない問題が出てきた際には、パッと解説を見て解法を理解していきましょう。
新聞やニュースをチェックする
言語分野において大切になるのは語彙問題の対策です。
同意語や反意語を始め、日常では見慣れない言葉や四字熟語が出題されます。
参考書から語彙を得ることはもちろん、日頃から新聞やニュースをチェックして新たな語彙を取り入れましょう。
朝のちょっとした時間にテレビをつけたり、TwitterやSmartNewsやNewsPicksのようなSNSやアプリから情報を取り入れて、日常で見慣れない、聞き慣れない慣れない言葉にも触れておきましょう。
そして気になる言葉があれば、必ず意味を調べましょう。
時事情報を取り入れることは企業ごとの筆記試験や面接でも必ず役に立ちます。
SPI対策だけではなく、就活において大切な対策となるので日頃から取り入れるようにしましょう。
アプリを使って時間を有効活用
参考書での対策は効果的ですが、じっくりと腰を据えて勉強しなければならないため、多忙な就活生が安定して時間を確保するには難しい場合もあります。
そこで、スキマ時間を活用するためにアプリを活用しましょう。
通学時間や寝る前の時間にアプリでの学習を行えば、安定した勉強時間を確保することができます。
もちろん、参考書での対策を計画的に行う場合でも、平行してアプリを使うことで、さらに力を伸ばすことができるため活用しましょう。
先ほど紹介した『SPI言語・非言語 就活問題集』を使って対策するのがおすすめです。
本番前は実戦形式の対策を
試験が近づいてきたら、本番と同じように問題数、出題範囲を意識して必ず時間を計りながら解いていきます。
日頃の勉強では分野別や苦手対策などで部分的な勉強になることが多く、全体を通して演習する機会が少ないと、本番での時間感覚や問題数などに苦戦してしまう恐れがあります。
分野別それぞれの対策がひと段落したら、それに加えて5~10時間は全体を通しての演習を行いましょう。
また、無料で模擬試験を受けることができるサイトも多くあるので、ぜひ活用して時間感覚などを掴み本番に臨みましょう。
SPI対策は計画的に、少なくとも30時間の勉強を!
SPIの勉強には最低でも30時間、余裕を持たせるなら50時間程度は確保しましょう。
そして問題集とアプリは、それぞれの長所を活用しながら必要な対策をして本番までに万全にしておきましょう。
テストの日程から逆算して、対策を始め、直前期に焦ることのないようにしましょう。
また、SPIで高得点を獲れたからといって内定をもらえるわけではありません。
企業分析や面接対策はSPI以上に重要なので、そちらへの時間も忘れずに確保しましょう。
編集者
Yuka
2021年7月に入社し、CareerMineをはじめとする就活メディアの編集を手掛ける。 以前は広告代理店でメディアプランナーとして、広告やキャンペーンの企画を担当。 『SPI対策ナビ』では掲載している記事のチェック、編集、ライター管理、コンテンツ制作などを行ってる。また自身もライターとして記事執筆も担当。
監修者
gen
1990年生まれ。大学卒業後、東証一部上場のメーカーに入社。その後サイバーエージェントにて広告代理事業に従事。 現在はサイバーエージェントで培ったWEBマーケの知見を活かしつつ、CareerMineの責任者として就活生に役立つ情報を発信している。 また自身の経験を活かし、学生への就職アドバイスを行っている。延べ1,000人以上の学生と面談を行い、さまざまな企業への内定に導いている。
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