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SPIの問題が解けず、苦手意識から対策をする気が起きない学生は多いかもしれません。
しかし企業は就活生が受けたSPIの結果を確認し、選考の参考としています。つまりSPI試験は合否に直接関わる大事なテストなのです。
目指す企業の内定を獲得して、希望の業界で活躍するためには、最初の関門としてSPIを突破しなければなりません。
今回は『SPIを突破するためのコツ』に焦点を当て、SPIの概要やそれぞれの対策から各分野で高得点を取るためのコツまで徹底解説します。
SPIは「性格検査」と「能力検査」の2種類に大きく分けられます。それぞれの特徴をみていきましょう。
性格検査とは、さまざまな物事や人に対する考え方など、個人のパーソナリティを測定する心理検査です。
SPIでは、性格検査の質問は約300問、解答時間は30〜40分です。
受検者の人柄、人となりを把握するための検査であるため、できるだけ自分の気持ちに正直に解答しましょう。
その人の本質や考え方を知り、自社の業務内容や社風に合うかを判断したり、どの部署に配属するのが適切であるのかの判断材料となります。
また、質問の中には嘘をついていないかを確かめる仕組みが組み込まれているものもあります。そのため、矛盾した解答が多くなると「自分を偽っている」と判断されてしまうことも。
性格検査に正解はありません。自分に素直に解答するようにしましょう。
能力検査とは、知的能力を問う検査です。言語力や計算力といった基礎学力のほか、論理的思考力や一般常識などがどれくらい身に付いているかを測定します。
能力検査の問題には大きく「言語分野」と「非言語分野」の2種類があります。
どちらも国語力や算数・数学力が求められるというよりも、「思考力を試す問題」が多く出題されます。よく考え答えを導き出すタイプの問題が頻出するため、考え方(解き方)と時間配分に慣れておく必要があります。
また、他にも「英語能力検査」「構造的把握力検査」を出題する企業もあります。「英語能力」「構造的把握力」の2つについては企業によって異なるので、自分が選考を受ける企業が取り入れているかどうかを必ず事前に確認しておきましょう。
各分野の内容については以下で詳しく解説していきます。
言語分野では、上記の6種類の問題が出題されます。
「言語」とは国語に近い分野で、文章の読解力・文法・言語能力・言葉に対する知識量を見る問題が出題されます。
知識が備わっていれば解ける問題から、設問を通してその場で考える思考力が問われる問題もあるため事前の対策で問題形式に慣れておくことが大切です。
非言語分野の出題範囲は上記の通りです。
「非言語分野」は算数・数学を用いた基本的な計算問題、つまり計算能力や答えの導き出し方、発想力、論理的な思考力などを見るための問題が出題されます。
また、非言語分野は題形式の種類が多く、出題頻度にもばらつきがあるため、対策に十分な時間をかける必要があります。
「英語能力検査」とは、同意語・反意語を選択する問題をはじめ、長文読解や和文英訳などが出題されます。求められる英語力は高卒程度の難易度だといわれています。
そのため、TOEICで800点以上を持っている人やセンター試験の英語で9割以上を問題なく取れている人は、そこまで念入りに対策しなくても良いかもしれません。
英語能力検査を実施している企業は、外資系企業や総合商社、旅行代理店、その他海外進出が進んでいる企業など、業務において英語が必要となる企業に課されることが多いので、志望企業で過去に出題されているか確認しておきましょう。
「構造的把握力検査」とは、物事の背後にある共通性や関係性を読み解き、構造的に把握する力のことで、物事の本質を捉える力を見ます。
情報の全体像を客観的に捉え、情報を分類したり整理した上で、過去の経験などに紐づけて理解を進めたり、応用し解決策を見出すなど、ロジカルシンキング(論理的思考)が求められます。
特に問題解決やロジカル性が求められるコンサルティングファーム、総合商社、広告代理店、不動産など、難関企業で出題される傾向にあります。
会場 | 自宅 |
受検方法 | パソコン |
解答方法 | 選択式・記述式 |
所要時間 | 65分(能力検査35分/性格検査30分) |
Webテストは、インターネットに接続できるパソコンから受検する方法です。
自宅や学校など好きな場所から受検できますが、スマートフォンからの受検は認められていないため、注意が必要です。
メールなどで送られてくる受検用URLにアクセスし、受検期間内に受検します。
Webテストでは一問一問に制限時間が決められており、時間配分が重要です。
また、記述式の問題も出題されるため、選択式の問題よりも当てずっぽうで正当しにくいようになっています。
ただし、Webテストでは他の形式と異なり、電卓の使用が認められています。電卓の便利機能を活用してスムーズに計算を進められるよう、予め電卓の操作に慣れておきましょう。
会場 | リクルートマネジメントソリューションズが運営する専用会場 |
受検方法 | パソコン |
解答方法 | 選択式 |
所要時間 | 65分(適性検査 35分/性格検査 30分) |
テストセンターは、SPIを提供するリクルートマネジメントソリューションズ社が用意した専用のテスト会場のパソコンを使って受検する方法です。
指定された受検期間の中から、自分の都合の良い日時を選択して会場に赴き受検します。
最も多く使われている受検方法で、全体の約7割を占めています。
テストセンターでは、一問一問に制限時間が決められており、時間が来ると自動的に次の問題に移行します。
また、正答率によって次に出題される問題の難易度が変動するシステムになっているので、正答率が高ければ高いほど、難しい問題が出題されます。
高得点が出ていると推測される場合に出題される問題の特徴を押さえておくと、「自分が高得点を取れているのか」を判断する軸となるので、受検前に確認しておきましょう。
さらに、過去1年以内にテストセンター(オンライン会場含む)で受検したことがある場合には、過去の受検結果を使い回すことができます。
受検の予約画面から前回の試験結果を企業に送信できるため、高得点を出せた場合には複数の企業の選考に使い回すのも良いでしょう。
ただし、使用できる結果は「前回の試験結果のみ」です。それ以前に受けた結果については選択できないため、注意しましょう。
会場 | 企業 |
受検方法 | 紙 |
解答方法 | 選択式(マークシート) |
所要時間 | 100分(能力検査70分/性格検査30分) |
ペーパーテストとは、応募先の企業が用意した会場でマークシート方式で受検する方法です。
マークシートを塗りつぶす作業があるため、制限時間には注意が必要です。
ペーパーテストで出題される能力検査の問題数は70問です。「言語問題」が40問(30分)、「非言語問題」が30問(40分)となります。
まず試験開始と同時に全体の問題を確認し、時間配分を考えることがポイントです。
問題数や出題内容を把握することで、時間をかけるべき問題が明確になり、効率よく時間配分を行うことができます。
ペーパーテストでは問題を解く順番に指定がありません。難しい問題は後回しにし、残った時間で戻って解答することもできます。
模試などを活用し、自分なりの解き方や効率の良い進め方を見つけておくと良いでしょう。
会場 | 企業 |
受検方法 | パソコン |
解答方法 | 選択式 |
所要時間 | 65分(能力検査35分/性格検査30分) |
インハウスCBTとは応募先の企業に訪問して、用意されたパソコンで受検する方法です。
一般的に面接の直前に行うことが多く、適性検査と面接を1日で終わらせることができます。しかし、現在実施している企業は非常に少ないです。
インハウスCBTを実施している企業は全体の1%程度と言われているので、ほとんどが前述した3つの方法での受検となります。
中高レベルの数学や国語の問題が中心のため、難易度はそこまで高くありません。しかし、高得点をとるためには事前の対策は必須です。出題される問題には傾向があるので、しっかり対策することでコツを掴み、高得点を得ることができるでしょう。
SPIの対策に必要な勉強時間の目安は50〜60時間とされています。ある程度、基礎に自信がある人でも最低30時間は勉強時間を確保しておきましょう。
しかし、短期間で50〜60時間も勉強するのは、忙しい就活生にとって高いハードルです。就活中はSPI対策以外にもやらなければならないことが多いため、2〜3ヶ月前から余裕を持って勉強を始めておくと良いでしょう。
SPIは企業によってボーダーが異なるため、明確な合格ラインというものは存在しません。また、多くの場合、受検後に自分が何点取れたかがわからないことが多いです。
一般的には、6〜7割を合格ラインとしている企業が多いです。そのため、8割以上が安心できるラインといえます。
しかし、人気企業や難関企業、大手企業などでは8割以上取れていても不合格となるケースもあります。自分の志望する企業の目安のボーダーラインを事前に調査し、念入りな対策を心がけましょう。
そもそも自分の志望する企業でSPIが導入されているのか、どの受検形式なのかを確認しておくようにしましょう。
適性検査でSPIを導入していない企業に対してSPIの対策を行うのは時間の無駄になってしまいます。
まずは、自分の志望する企業においてSPIが選考に含まれているかどうかを調べておきましょう。
また、受検形式によって出題範囲や頻出問題も変わってきます。効率よく勉強するためにも、志望企業の情報収集から始めていきましょう。
出典:Amazon
まずは全科目に対応している最新の問題集を1冊買いましょう。
ほとんどの問題集は「言語」「非言語」「英語」という、必要な全科目の問題と解説を掲載しているため、1冊で対策が可能です。
逆に、何冊も買って取り組もうとすると、結局どれも中途半端なまま終わってしまいます。
最も取り組みやすい問題集1冊に絞り、くり返し解いていくことで、形式に慣れて解答方法も掴めるはずです。
SPIは制限時間が厳しめであり、基本的に1問1分のペースで解き進める必要があります。
最初は時間内に終わらなくても、演習をくり返すことで各分野の解き方も分かり、制限時間内に解けるようになります。
やる気が出ない人も「1冊を最低3回だけ解き直してみる」ことで、最新傾向の確認と対策が可能です。
また、学習サイトやアプリも併用すれば、さらに高得点を狙えるでしょう。
問題集を何度も解いていると、自分の苦手な部分が明確になります。苦手な問題を繰り返し勉強することで正しい解き方をしっかりと身につけていきましょう。
ただし、何度も同じ問題を解いていると、解答を覚えてしまうこともあるかもしれません。流れ作業のように解答を覚えてしまうと、何度も練習する意味がなくなってしまいます。
あくまで「解き方を覚える」ことを重要視して取り組むようにしましょう。
忙しい就活生は面接や書類選考など、SPI以外の対策にも取り組む必要があります。
SPI対策にはスキマ時間を活用することで、ほかの重要な対策に時間を割くことが可能です。特に暗記系の科目はスキマ時間に大部分を覚えるようにしましょう。
SPIの能力検査は「暗記すべき内容をカバーできれば、一見難しそうな問題でも知識を使って解ける」という問題が多いです。
移動中や寝る前などの短い時間でも、単語帳やアプリを使えば手軽に暗記系の学習を進められます。
スキマ時間で「非言語の公式・言語の語彙・英語の文法」などを暗記し、基礎力を高めましょう。
SPIの能力検査はテストセンターのパソコンを使って受検するため、操作に慣れておかなければなりません。
ペーパーテストを実施する企業もありますが、新卒採用では基本的にパソコンを使うと考えておきましょう。
模擬試験を受検できるサイトもあるため、自宅や学校のパソコンを使って試験前に体験しておくことがおすすめです。
SPI対策模試では、最短5分の簡単な検査から、本番想定の本格的な問題まで模擬試験を受けられます。どれも無料で受検することができるため、ぜひ一度お試しください。
能力検査では1問にかけられる時間が短く、多くの受検者が制限時間の壁にぶつかっています。
1問あたりの解答時間の目安として、言語分野は約40秒、非言語分野は約80秒で問題を解かなければなりません。
わかる問題だったとしても、時間内に解くことができなければ不正解となってしまうため、時間を意識した対策が必要です。
問題形式や解き方を理解して正答率が上がってきたら、次は時間制限を設けながら問題に取り組んでみましょう。
わからない問題に時間をかけすぎてしまうと、最後まで問題を解くことができなくなってしまいます。
そのため、「30秒考えてわからなければ飛ばす」など、あらかじめ自分なりのルール決めておくことでスムーズに解答を進めていくことができます。
言語では語彙問題と長文読解が出題されます。言語問題では、「解く順序と時間配分がポイント」です。
短期間で対策をするよりも、日頃から本や新聞を読み、読解力を高めておくことが重要です。
言語対策の最短ルートは、言葉の意味や正しい使い方を暗記し、日本語の語彙を増やすことです。
書籍やサイトで扱われている言葉はしっかり覚え、本番で確実に解答できるようにしましょう。
また、本や新聞を読んでいて、意味が分からない言葉があった場合は、辞書を引いてすぐに調べることが大切です。
普段から意識的に語彙力を上げていけば、言語問題はスムーズに解きやすくなります。
より実践的な頻出語句を知りたい方は、SPI最短突破3選パックの利用がおすすめです。
言語で頻出の熟語をはじめとして、SPI全般の解答テクニックなどの嬉しい情報を詰め込んだ資料を無料で見ることができます。
長文読解では先に設問を確認し、何が問われているか把握した状態で長文を読みはじめましょう。
先に長文を読んでから設問に移ってしまうと、該当箇所を探すためもう一度長文を読むことになり、時間がかかってしまいます。
設問から読むことで、各問題の解答を予測しながら読み進められるため、解答時間を短縮することができます。
長文読解には時間がかかるため、少しでも速く解答できるよう、細かなテクニックを意識しながら取り組むことが大切です。
素早く解答するために、日頃から日本語の長文を速読する力を磨いておきましょう。
練習問題や読書に取り組む際に、何秒で何行読めるか時間を測り、少しずつスピードを上げていきましょう。
また、日頃から様々な文章に触れ、長文を読むことに慣れておくだけでも十分な対策になります。
時間を意識して読み進めつつ、文章の内容を要約する練習もすることで、長文を理解しながら速く読む力が鍛えられます。
非言語は得意・不得意が分かれやすいため、特に対策に力を入れたい科目です。
数学の基礎が抜けていると苦戦する問題が多く、事前の暗記も必要になります。
非言語の問題はメモに書いて、図式化すると理解しやすくなります。
メモ用紙に図や表を書き、問題を整理することが重要です。
特に、「推論」に多くの時間を割く必要がある分、計算問題は素早く解答を終わらせましょう。
計算量が多い場合は無理に暗算しようとせず、筆算をして確実に正解できるようにしてみてください。
また、時間がかかりやすい推論については、複雑な問題を正しくイメージするためにも、必ず「情報を書き出す」必要があります。
提示されている情報を図式として書き出し、問題文を整理しながら解答しましょう。
非言語ですぐに解けない問題があった場合、飛ばして次の問題に進むようにしましょう。
時には「もう少し考えたら解けそう」という問題に直面することもありますが、SPIでは難問を解くよりも1問でも多く得点することが重要です。
悩んでいるとあっという間に時間が過ぎてしまい、解けるはずの基礎的な問題に使う時間がなくなってしまうおそれがあります。
基礎的な問題で確実に得点することを重視し、1分以内に解けない問題は飛ばして次の問題に移りましょう。
問題集の解答を参考に、重要な公式を暗記しましょう。
非言語は高校までで習った数学の公式を暗記すれば、確率や順列・組み合わせなどの問題の大部分を解けます。
公式さえ暗記していれば、出題された問題の数字をあてはめるだけで、正しく解答できるパターンが多いです。
問題の都度、式を組み立てていると時間がかかるため、公式は暗記して余計な時間を省きましょう。
以下は、非言語で使用頻度の高い公式の一覧です。
■料金の割引
・定価×(1-割引率)=割引価格
■速さ・距離・時間
・速さ×時間=距離
・距離÷時間=速さ
・距離÷速さ=時間
■損益算
・原価×(1+利益の割合)=定価や売価
・原価×利益の割合=利益
・定価×(1-割引率)=売価
■順列・組み合わせ
・AかつB=Aの確率×Bの確率
・AまたはB=Aの確率+Bの確率
問題集に取り組んでいて計算方法がわからなかった問題は、必ず解説までチェックして公式を覚えましょう。
時間をかけて解答法を思いついたとしても、それは最短ルートでの解き方ではないかもしれません。
SPIではもっとも効率的な正解までの最短ルートを使い、スピーディーに解くことが求められています。
英語では、語彙力を問われる問題と長文読解系の問題が出題されます。この中でも、語彙と文法の暗記は最優先で行いましょう。
「長文が苦手」という人は長文読解の練習も必要ですが、大半の問題が同意語や反意語などの知識を問う問題です。そのため、暗記対策に時間を多く割き、残りの時間を長文読解の対策に充てることをおすすめします。
英語は「基礎的な語彙力があれば正解できる問題」が多いです。そのため、中高レベルまでの語彙と文法をマスターすることに時間を時間を費やしましょう。
語彙や文法は単語帳や参考書を使って覚えていくしかありません。中学高校時代に使った参考書や単語帳などが家にある人は、それを使って復習してみましょう。
教科書が手元にない人は、中高レベルの単語帳や王道の文法書「Forest」などの教材で勉強するのもおすすめです。
また、携帯用の小さい単語帳やスマホアプリなどを使えば、隙間時間でも語彙や文法の練習をすることができます。
SPIの英語は基礎的な問題で構成されているため、中高レベルの教材でスキマ時間に総復習すれば、十分な英語力を付けられます。
英語問題では限られた時間の中で英語の長文を読み、問題に解答しなければなりません。
そのため、「長文の速読をできるかどうか」が鍵となります。
英語の長文を速読するのは難しいと感じますが、SPIの英文はシンプルな構成のため、語彙・文法を習得していれば、読み進めることができます。
英文を速読する上で大事なのは英語を英語のまま理解することです。英語を日本語に変換していると大きなタイムロスに繋がります。
そのため、洋書や英字新聞を読み、英語の長文に普段から慣れておくと良いでしょう。
TOEIC対策はSPIの英語対策に役立つため、余裕がある人は取り組むことをおすすめします。
特に外資系をはじめ、英語が重視される企業を志望する就活生なら、TOEICの勉強で英語力を底上げするのも立派な戦略です。
TOEICの空欄補充問題はSPIの空欄補充問題とよく似ており、出題形式に慣れる上で役立ちます。
内容についてはTOEICの方が難易度が高いため、早期に取り組めば、SPIの問題が簡単に感じられて解きやすくなるはずです。
性格検査で何よりも重要なのは、「素直に答えること」です。深く考え込まず、直感的に解答しましょう。
考え込んでしまうと、結果的に本来の自分の性格とは異なる答えを選んで、全体の解答に矛盾が生じるかもしれません。
事前にサイトやアプリで適性検査を受け、自己分析をして「自分がどのようなタイプの性格か把握」すると答えやすくなります。
性格に合った解答を素直に選べば、本当にマッチする理想の企業から評価してもらえるでしょう。
性格検査は約300問を30分ほどで解答するため、時間配分を意識する必要があります。
1秒でも速く解答しなければ時間切れになり、空欄が残った結果、評価が下がるかもしれません。
また後半に進むにつれて焦ってしまい、いい加減な解答で済ませてしまうと、前半との一貫性がなくなり不採用の原因となります。
SPI全体に言えることですが、性格検査では特に時間配分を意識しながら、すばやく答えていきましょう。
時間がかかってしまう最大の原因は、「自己理解が不足していること」です。「自己分析」で自分の性格を把握することで、悩まず解答できるようになります。
受検前に自分が「もっとも望ましいと思えるパーソナリティ」を確立しておきましょう。
自分を「良い人」に見せようとするあまり、嘘を重ねると、どこかで不自然な選択をしてしまいます。
性格検査では嘘を見破るための質問「ライスケール」が組み込まれているはずです。
どれほど優秀で善良な人でも、人生では必ず失敗したり、不満を口にしたりすることがあります。
就活生がそれを隠そうとして、虚偽の解答をしているか確認するのが、ライスケールの目的です。
ライスケールに引っ掛からないようにするために「自分にとって理想的な人物像」を決め、一貫してその人物として答えましょう。
人物像を確立する上でも自己分析に取り組み、自分の性格の長所を参考に、無理なく目指せる理想像を決めておきましょう。
SPIで高得点を取る人には共通の特徴があります。それは「早めに対策ができている」ことです。
大学生は学部3年生・大学院生は修士1年生の頃から問題を解いておくと、内容を把握して形式に慣れることができます。
大学院進学を視野に入れている学部4年生も、2年後の就活を見据えて解いておくのがおすすめです。
早期の対策をすれば、時間配分やパソコン操作の方法も早めに覚えられるため、本番はいつも通りに取り組むだけで良くなります。
ぜひ就活が本格的に始まる前の時間がある時期に、1日30分~1時間程度の学習を習慣化してみてください。
SPIの問題をスムーズに解くコツをつかむ最短ルートは、なるべく多くの問題を解くことです。
問題集を1冊こなしつつ、無料の学習サイトやアプリを使って勉強すれば、より多くの問題に触れて対策できます。
SPI対策サイトのSPI対策問題集では、能力検査の問題を無料で解くことが可能です。
こちらのサイトでは単元ごとの頻出問題と解答が載っているため、ぜひ活用してみてください。
またスマートフォンから気軽に勉強したい人はSPI対策アプリの利用もおすすめです。
最新の出題傾向に対応した学習アプリで、知っておきたい就活情報も配信しています。
また、得意・不得意を分析できる機能や苦手分野を復習できる機能もあり、効率的な弱点克服に役立ちます。
SPIで確認されるのは、あくまでも基礎的な学力と社会常識です。
早めに対策してコツさえ覚えれば、誰でも高得点を取ることができます。
せっかく魅力的な自己PRをする能力があっても、SPIを突破できなければ第一関門で落とされてしまいます。
内定獲得に向けた早期対策とポイントを絞った学習で、高得点獲得を目指しましょう。