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SPIの問題は、中高で学ぶ国語・数学に関する基礎力があれば解けるレベルです。
それにもかかわらず、うまく得点できない人は、形式ごとの対策ができていない可能性があります。
SPIには主に4つの受検形式があり、各形式に合った対策をしなければなりません。
受検形式 | 受検方法 |
テストセンター | 全国の主要都市にあるテストセンターのパソコンで受検 |
Webテスティング | 自宅のパソコンで受検 |
ペーパーテスト | 企業が指定した会場で筆記試験を受検 |
インハウスCBT | 企業が指定した会場のパソコンで受検 |
現在の主流はテストセンターもしくはWebテスティングのため、パソコンで操作することに慣れる必要があります。
受検形式を確認せず受検すると、解答方法や受検の流れを理解できず、試験当日に焦ってうまく得点できなくなるかもしれません。
SPIの問題を全く解けない人は、「時間配分を意識していない」「正しく時間配分できていない」可能性が高いです。
制限時間は受検形式によって異なります。
受検形式 | 制限時間 |
テストセンター | 能力検査:言語・非言語の合計35分
性格検査:30分 |
Webテスティング | 能力検査:言語・非言語の合計35分
性格検査:30分 |
ペーパーテスト | 能力検査:言語30分/非言語は40分
性格検査:40分 |
インハウスCBT | 能力検査:言語・非言語の合計35分
性格検査:30分 |
主流であるテストセンターでの受検の場合、1問ずつに制限時間があります。
能力検査の制限時間は、言語と非言語の2科目を合わせて35分です。
各科目10~20問程度の問題を、35分の間に解く必要があるため、1問にかけられる時間は30秒~1分程度だと考えておきましょう。
問題数に対して制限時間が短いため、分からない問題に時間をかけすぎると、ほとんどの問題が解けないまま終わってしまうのです。
SPIの問題が全く解けない場合、そもそも問題の解き方自体を理解できていない可能性があります。
特に、非言語は中高レベルの難易度ではありますが、数学が苦手な就活生は苦戦することも多いです。
解法が分からないと1問1問に時間がかかり、結果的に時間切れで低い得点になってしまいます。
言語は頻出する語彙や熟語を覚えれば、大半の問題を解くことができます。
問題集や過去問題集を使い、例年出題される語彙・熟語を確実に覚えましょう。
余裕があれば本や新聞を読んで、知らない言葉があれば辞書で調べ、その場で覚えることで言葉の知識を増やせます。
また、SPI最短突破3選パックでは、SPIで頻出の語句をコンパクトにまとめて見ることができます。無料でダウンロードできるので、こちらもチェックしてみましょう。
問題演習の際は語彙や熟語など、「暗記した知識さえあれば解ける問題」には時間をかけずに進めましょう。
長文問題に時間を割くためには、語彙問題をなるべく早く終わらせることが重要です。
長文問題は「知識がなくても解ける問題」ですが、時間に余裕がないと焦ってミスしやすい内容です。そのため、ゆっくり考える時間を確保できると安定しやすくなります。
長文問題を解く際は、先に設問を読んでから、本文を読み始めましょう。
設問を頭に浮かべながら、関連する内容を探すイメージで長文を飛ばし読みすることで、読解にかける時間を大幅に短縮できます。
また、設問や選択肢からは長文のテーマもある程度読み取ることができます。最初から「何についての文章なのか」をわかった上で読めば、馴染みのない内容でもすぐに理解できるでしょう。
非言語は公式さえ覚えれば解ける問題が多いため、頻出する公式は必ず暗記しましょう。
問題集の解説を参照して公式を覚えたら、本番では問題にある数字を公式に挿入して、覚えた通りに計算すれば解けます。
出題されやすい公式・数式をすべて覚えれば、組み合わせをはじめとする頻出科目で高得点を取ることは可能です。
解答に迷う問題は飛ばして、分かる問題を確実に解き進めましょう。
分からない問題に時間をかけすぎると、その後に出題される簡単な問題を解き切れないまま終わってしまうかもしれません。
解けるはずの問題で得点できない事態を避けるため、分からない問題には執着せず、サクサクと解き進めることが大切です。
推論は非言語の中で最も難しい問題とされているため、じっくり時間をかけて解くのがおすすめです。
四則演算のような基本問題をスピーディーに解いて、なるべく推論に時間をかけられるようにしなければなりません。
どの受検形式でもメモを取ることができるため、図表を書いて視覚的にわかりやすくすることが解答のコツです。
SPIの問題を制限時間内に解き切るためには、苦手な分野を克服して、すばやく解答する力を付けることが大切です。
まずは時間を測りながら問題集を1冊解いてみて、どの分野に時間がかかっているか見極めましょう。
時間がかかる分野ほど、問題の解き方を分かっていない苦手分野である可能性が高いです。
特に非言語は解き方さえ覚えれば、本番でも同じパターンの問題に対応できるはずです。
演習後は時間がかかった問題や間違えた問題の解説を読み込み、解法をマスターしましょう。
解法を理解したら、再度演習に取り組みます。繰り返し解くことで、完璧に解ける状態になったら、解けるまでのスピードも上がっているはずです。
毎日30分~1時間程度は反復演習を行い、解答のスピードと正確さを高めていきましょう。
問題集を1冊完璧に解けるまでやり込むことが大切ですが、無料のスマホアプリでスキマ時間を活用するのもおすすめです。
電車で移動中や、テレビCMが流れている間などのスキマ時間に演習すれば、1日30分の学習時間は無理なく確保が可能です。
「テストセンターのパソコン操作が苦手」「マークシートをうまく塗りつぶせない」など、苦手な受検形式を把握しましょう。
テストセンターやWebテスティングが苦手な人は、模擬試験が受けられるWebサイトを使って、操作に慣れることが大切です。
また、ペーパーテストが苦手な人は、マークシートの解答箇所がズレていたり、しっかり塗りつぶせていなかったりする場合が多いです。
普段から解答欄に見立てた丸い円を塗りつぶせるよう練習して、解答がズレていないか制限時間内に見直す習慣を付けましょう。
特に消しゴムの素材によってはうまく消えないものもあり、本番で焦る可能性があります。
ペーパーテストを受ける場合は、普段から使い慣れており、よく消えることが分かっている消しゴムを持って行きましょう。
模擬試験は本番に近い感覚で問題を解いていけるため、予行演習として最適です。
SPI対策模試では、SPIを再現した模擬試験に短時間で挑戦できます。
最短5分で受けられる「簡単受検」に加え、12分以上かけて本格的な問題を解ける「しっかり受検」の2種類から選べるため、自分に合ったものを選んでみましょう。
また、苦手分野を見極めて、現時点での実力を確認する上でも有効な対策法です。
出典:Amazon
通称「赤本」と呼ばれる、SPI対策本の中でも定番の書籍です。
分かりやすい講義形式で解説が展開されるため、初心者も基礎から必要な知識をしっかり習得できます。
苦手な人が多い非言語も、「算数のおさらい」に掲載された丁寧な解説で解法を学び、本番で得点できる力を養えます。
テストセンター・Webテスティング・ペーパーテストの3形式に対応しており、形式ごとの対策ができていない人にもおすすめです。
「志望企業が決まっておらず、どの形式で受けるか分からないけれど、とりあえず対策はしたい」という人も活用できます。
能力検査に加えて、性格検査の解説も掲載されているため、SPI全体のポイントを基礎から押さえることが可能です。
出典:Amazon
基礎知識からしっかり習得して、段階的にSPI突破のコツをつかめる書籍です。ステップ式で無理なく知識を積み重ねることができます。
中学校や高校時代に学んだはずの数学の知識が抜け落ちている就活生も、やさしい解説で解き方のおさらいが可能です。
覚えるべき方程式や分数の割り算のコツなど、SPIの非言語を解くために必要な知識が網羅されています。
他の問題集を使ったものの「非言語が難しすぎて、解説を見ても分からなかった」という人におすすめです。
PDFと問題集アプリも付いているため、スマホやパソコンで演習したい人がスキマ時間に活用できます。
この1冊で基礎知識を習得したら、アプリを使った演習や模擬試験に取り組みましょう。
本の基礎知識が土台となって、スムーズに問題を解けるようになっているはずです。
出典:Amazon
最新の試験であるSPI3の頻出範囲に絞り、流れや解き方を把握できる書籍です。
覚えるべき公式や解説が丁寧に掲載されているため、勉強が苦手な人も一から解けるようになっていきます。
テストセンター独自の問題を再現した「長文読み取り計算の再現問題」の設問が追加されています。新方式に対応した工夫が凝らされているのが特徴です。
「最新の出題傾向を踏まえた問題をカバーしたい」という人におすすめできます。
また試験そのものに関する情報や、テストセンターで受検する場合の流れも解説されています。
SPIとテストセンターに関する全体像をしっかり把握して、自信を持って当日を迎えたい人は活用しましょう。
企業によってSPIの合格ラインは異なりますが、大手企業でも7割以上の正答率であれば高く評価してもらいやすいです。
満点を狙うテストではないので、「完璧にしないと落ちる」と悩む必要はありません。
勉強が苦手な人はSPIを実施しない企業を受けるのも手ですが、SPIを避けるために第1志望の企業を諦めたとすれば、一生後悔する可能性があります。
早々に諦めるのではなく、基本問題からマスターしていけば、誰でも7割程度の点数を取ることができます。
基本を押さえた上で苦手分野を克服し、理想の企業からの内定を獲得しましょう。