0から分かるSPI-G！短期攻略4ステップ【練習問題付き】

SPI-Gはどんな適性検査？

転職者向けのSPI検査

SPIといえば新卒採用のイメージが強いですが、実は中途採用の場でも広く実施されています。

 

新卒向けのSPIを「SPI-U」と呼ぶのに対し、転職者向けのSPIは「SPI-G」と呼びます。第二新卒～30代程度の人が転職時に受けるSPIは、SPI-Gである可能性が高いです。

 

SPI-UとSPI-Gは内容が類似しており、新卒の時にSPIを受けた経験を活かせることも多くなっています。

 

ただし、細かな点ではSPI-Uと異なるため、全く同じものとして対策をするのは危険です。それぞれの違いを理解し、改めて対策を行う必要があります。

新卒向けのSPI-Uとは難易度が異なる

SPI-Gでは、言語問題が重視されやすい傾向にあります。語彙力やビジネス文書の理解力といった、社会人としての基礎的な能力が求められていることが大きな理由です。

 

そのため、問題も非言語より言語の方が難しくなっています。SPI-Uでは非言語で苦戦する人も多いですが、SPI-Gの非言語は比較的簡単です。

 

また、学力よりも人柄や思考力が重視されやすいため、性格検査の結果の重要度も上がっています。

点数のボーダーは6割が目安

SPI-Gでは、まず6割を超えることを目標にすると良いでしょう。SPI-Uのボーダーラインよりもやや低くなるため、極端な高得点を求められることは少ないです。

 

実際の選考では、SPI-Gの点数だけでなく、職歴や実績も判断材料にされるのが一般的です。それでも、点数が5割を切っていると足切りの対象になる可能性があります。

 

安定して6割を取れるようにしておけば、選考通過の確率は大きく高まります。さらに高いレベルの企業を目指す場合は、そこから精度を上げていくことで点数を伸ばしていきましょう。

SPI-Gの主な受検形式は3種類

Webテスティングは自宅で受検できる

Webテスティングの場合は、自宅のパソコンからいつでも受検できます。SPI-Gの中でもリラックスして受けやすい形式のため、本来の実力を発揮しやすいでしょう。

 

Webテスティングで実施される場合、企業からの案内に受検用のURLが添付されます。このURLを開き、指定のIDとパスワードでログインすることで、好きなタイミングで検査を開始できます。

 

受検は気軽に行えますが、必ず集中できる環境で受けるようにしましょう。周囲がうるさかったりすると解答に集中できず、ケアレスミスを招きます。

 

他の形式とは異なり、自分で受検環境を整えることが必要です。

テストセンターは結果の使い回しが可能

テストセンターは、全国にある受検会場を予約して、現地で検査を受ける形式です。会場では、監督員が不正行為を防止するために目視でチェックを行っています。

 

テストセンター形式のSPI-Gをオンラインで受検することもできますが、Webカメラやマイクを通して監視が行われるため、受検環境に大きな違いはありません。

 

最大の特徴は、受検結果を他の企業の選考でも使い回せる点です。テストセンターを受けた結果は、別の企業でテストセンター受検を指定された際にそのまま提出できます。

 

ただし、テストセンターの結果を、Webテスティングやペーパーテストの結果として提出することはできません。あくまで、テストセンターを何度も受ける必要をなくすための制度となっています。

ペーパーテストは結果が正確に出やすい

ペーパーテストは、企業の指定する会場で、マークシートを使って解答していく形式です。他の形式とは異なり、出題内容が全員共通なため、実力差が明確になる点が特徴です。

 

ライバルともいえる他の志望者と同じ空間で受検するため、緊張感のある雰囲気になるでしょう。周囲のプレッシャーを想定して検査に臨む必要があります。

 

一方、通信や機材のトラブルの心配はほとんどないので、検査に集中できれば実力通りの結果を出しやすい形式といえます。

SPI-Gの出題内容【練習問題付き】

言語では高い語彙力が求められる

 

SPI-Gの言語は、新卒向けのSPI-Uよりも難易度が高めです。高い語彙力を求める問題が多くなっており、ビジネスの場で培った知識が試されます。

 

抽象語や慣用句に関する問題が出題されやすいため、その場の思い付きだけでは突破できない可能性が高いでしょう。日頃から様々なビジネス文書に触れているかどうかで点差がつく問題といえます。

 

言語は非言語より高得点を取りにくい上に、企業も点数を重視する傾向にあります。単純な知識量が求められるので、早めの対策が必要です。

非言語は資料解釈が頻出

 

非言語では、「表の読み取り」「金額計算」といった、与えられた資料をもとに答えを出す問題が多く出題されます。単純な計算力だけでなく、「資料から情報を読み取る力」が求められる内容です。

 

こうした資料解釈系の問題は、データの分析や数値に関わる業務をしたことがある人にとっては、それほど難しい内容ではありません。

 

問題形式への慣れは必要ですが、全体的に言語よりも高得点を取りやすい科目になっています。

性格検査では素直な答えが重要

引用：LEC東京リーガルマインド

 

ビジネスの場を経験しているからこそ、現場で好まれる性格がわかっている人も多いでしょう。しかし、性格検査では、そういった固定観念を捨てて正直に答える必要があります。

 

自分の性格を無視して企業に寄せた回答は、不自然な結果を招く可能性が高いです。「求められる性格」ではなく、「ありのままの性格」を見せるようにした方が、印象は良くなるでしょう。

 

また、制限時間がかなり短めに設定されているので、1問1問の答えを吟味する余裕もありません。深く考えず、直観的に回答することをおすすめします。

英語と構造把握は実施しない企業もある

 

SPI-Gでは、英語と構造把握は必出ではありません。どちらも、企業がオプションとして選択した場合のみ出題される科目です。

 

一部の外資系企業や大企業では出題されることもありますが、企業全体で見れば実施する可能性は低い傾向にあります。

 

英語は単語力や文法力があれば点を取りやすいのに対し、構造把握は難易度が高めです。複数の文章について、「構造が似ているもの」「グループ分け」といった少し曖昧な判断が必要とされます。

 

オプションの2科目は、言語・非言語とは違い、「企業がその能力を見たい」ということが明確です。過去の出題傾向を調べ、実施の可能性が高ければ十分な対策をしておきましょう。

短期間でSPI-G対策を済ませるコツ

志望企業の受検形式を調べる

SPI-Gでは、受検形式によって出題範囲や傾向が異なります。全部の問題を対策するのも良いですが、必要な種類の問題だけを練習した方が効率的です。

 

受検形式を見分ける方法は主に2つあります。1つは、就活・転職サイトの口コミ情報をもとに判断する方法です。必ずしも正しい情報とは限りませんが、複数サイトの情報を擦り合わせることで正確性が高まります。

 

もう1つは、受検案内の内容から推測する方法です。URLが添付されていればWebテスティングの可能性が高く、「筆記用具持参」といった文言があればペーパーテストの可能性があります。

 

テストセンターの場合は具体的に受検を指示されるため、判別しやすいでしょう。

対策アプリなら通勤中にも勉強できる

対策アプリを使えば、スマホ1つでいつでも対策を進められます。まとまった時間が必要ないので、通勤中や休憩中などの隙間時間にも少しずつ勉強できるのが魅力です。

 

「SPI言語・非言語 就活問題集」では、言語・非言語を幅広く網羅した問題を練習できます。苦手分野の可視化や、解答のメモ機能なども搭載しており、短時間でも効率良く対策を進められるでしょう。

 

SPI対策は、直前の詰め込みよりも毎日の積み重ねが重要です。1日10～20分程度の勉強でも、1か月以上継続すれば十分に高得点を狙えます。

解答パターンから優先して覚える

SPIの問題の解き方を、毎回最初から考える必要はありません。どれも一定のパターンの中で解けるようになっているため、一度覚えてしまえばスムーズに解答できるようになります。

 

そのため、まずは問題の解答パターンを一通り確認しておくと良いでしょう。語彙力や計算力といった基礎力を磨くよりも、手っ取り早く得点を伸ばせます。

 

その後、残りの期間で細部を仕上げていくことで、より万全な状態で臨めます。働きながら満足に対策を積むのは難しいため、点数に繋がりやすい部分から始めると効率的です。

新卒向けSPIを受けた経験が活かせる

SPI-Gでは、新卒向けのSPI-Uと似た問題が出題されます。新卒採用でSPIを受けたことがある人は、当時の知識や使っていたテキストなどを流用できる可能性が高いです。

 

SPI-Uと全く同じ問題が出るわけではありませんが、求められる能力は似ています。以前の経験を思い出すイメージで対策を始めると、短時間で高得点を狙えるでしょう。

 

ただし、最後にSPIを受けたのがかなり前である場合、問題の内容が変わっている可能性が高いです。特に、2013年にはSPIのバージョンが変わっているため、それ以前に受けていた人は改めて対策を行うようにしましょう。

SPI-Gについてよくある質問

Webテスティングは土日でも受検できる？

Webテスティング形式の場合は、土日でも受検することが可能です。早朝の時間帯のみメンテナンスが行われているため、朝～深夜の間であれば、いつでも検査を受けられます。

 

また、ネットに接続できるパソコンからであれば、自宅以外の場所からでも受検ができます。なるべく自宅で落ち着いて受けることが望ましいですが、出張先などで受けるしかない場合でも問題はありません。

 

ネットカフェなどパソコンが使える施設で受ける方法もありますが、セキュリティの観点からおすすめはできません。

勉強は何時間すればいい？

SPI-Gの勉強は、30時間程度を目安に行うと良いでしょう。仮に1日1時間の勉強時間を設けた場合、30日程度で仕上げられます。

 

既にSPIの知識があったり、得意な科目がある場合には、もっと短い期間でも仕上げられる可能性があります。

 

また、これらの期間は、あくまで「コツコツ勉強した場合」の目安です。直前に何時間も勉強して詰め込んでも知識が定着しないため、思ったような成果は上げられません。

 

合計の時間で考えるよりも、どれだけ継続して勉強できたかを重視することが大切です。

結果が悪くて落ちることはある？

SPI-Gの能力検査が5割を切っていた場合、能力不足として足切りされる可能性が高いです。

 

職歴や実績も判断材料にはなりますが、根本的に能力が足りないと判断されれば、選考では大きく不利になってしまいます。

 

一方、「言語の結果のみ重視」といった企業の場合は、重視していない科目の点数が影響しないこともあります。

 

しかし、何を重視しているのかを明示している企業はほとんど無いため、なるべく高い得点を狙うようにしましょう。

過去問や模範解答はある？

SPI-Gでは結果を確認できず、問題文も後で確認することができません。そのため、公式な過去問や模範解答はありません。

 

ただし、対策アプリや市販の問題集を使えば、SPIを再現した問題を練習することができます。問題の解き方まで解説しているものも多いため、本番に近い練習方法には困らないでしょう。

 

また、「解答集」と称してSPIの答えを配布・販売していることがありますが、利用するのは絶対にNGです。これは明確な不正行為であり、SPIの結果だけを誤魔化せても、その後の選考で必ずボロが出ます。

SPI-G対策は効率的に進めよう

社会人にとって、適性検査の対策に時間を割くのは簡単ではありません。SPI-Gの対策にはそれなりの時間を使う必要があり、「勉強時間がない」と悩んでしまいがちです。

 

忙しい中でも対策を仕上げるには、勉強の効率性を意識しましょう。問題のポイントを掴み、短時間でも効果が出る勉強法を駆使すれば、短時間・短期間でも結果は出せます。

 

直前で一気に詰め込むよりも、毎日コツコツ続けていくことが重要です。対策アプリや問題集を使って、隙間時間を中心にSPI-G対策を進めていきましょう。