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SPI対策しないまま本番に臨むと、思った以上に苦戦することも。「裏技で楽に通過したい」と考える人も多いですが、残念ながら一発逆転できるような裏技は存在しません。
ただし、戦略と努力次第で通過率を上げることは可能です。SPIを通過するためのノウハウを正しく身につけ、効率よく対策を進めていきましょう。
わからないからといって飛ばすのは非常にもったいない行為です。SPIはマーク式なので、最後まで解答すれば「運」で当たる可能性もゼロではありません。
迷ったら消去法で選択肢を絞り、必ずマークしましょう。完璧を目指すより、取れる点を確実に積み上げる姿勢が重要です。ほとんどの問題は5択前後のため、単純計算で20%程度は正答する見込みがあります。
問題によっては「明らかに違う」と判断できる選択肢もあるため、消去法で最低限は絞り込んでおくと良いでしょう。例えば、4択の問題を3択に絞り込むだけで、適当でも当たる確率は25%から約33%まで上がります。
仮に全体の半分程度しか解けず、残りを適当に答えていたとしても、得点が6割を超えることは十分にありえます。
十分に対策できていないと、苦手な問題に直面することもあるでしょう。解き方がわからずに、長時間悩んでしまうかもしれません。
しかし、苦手な問題に時間を使うのは避けるのが無難といえます。SPIは満点を目指すような検査ではないので、わかなければ早めに捨てることも重要です。
苦手な問題を無理に解こうとしていると、本来なら解けるはずの問題に回す時間がなくなってしまいます。「1分以上悩まない」といった基準を決めておき、それに従って進めるようにしましょう。
SPIの結果に自信がない人は、早めに面接対策を始めておくのもひとつの手です。SPIの得点はひとつの判断材料になりますが、それが全てという企業は少ないでしょう。
性格検査の結果を重視する企業もあるため、能力検査の結果が悪くても諦める必要はありません。面接で良い印象を与えられれば挽回することは十分に可能です。
面接対策は他の企業でも活かすことができます。もしSPIが原因で落ちることになっても、無駄になることはないでしょう。
SPI対策を無理に独学で進める必要はありません。短期講座や塾を利用することで、その道のプロから効率的に教わることができます。
一人では「本当にこのやり方で合ってる?」と不安になる人も、安心して学習を進められるでしょう。
多くの塾は少なくない費用がかかりますが、その分だけ密度の高い指導を受けることができます。最新の出題傾向や独自の解法を学べるため、費用対効果は高めです。
就活中はSPI対策以外にも時間を割かなければなりません。塾を利用して勉強を短期間で済ませることで、余裕を持って就活を進められるようになるでしょう。
苦手意識が強い場合は、そもそもSPIを実施しない企業を受けても良いでしょう。就活のゴールは内定獲得であり、SPIで高得点を取るのはその手段のひとつに過ぎません。
主に中小企業では、SPIをはじめとした適性検査は行われないことも多々あります。特定の企業にこだわりがなければ、大企業よりも中小企業を狙ってみることで、SPIの受検を回避できる可能性が高いでしょう。
SPIの実施の有無は公表されていないことが一般的です。OB・OGや、就活サイトの体験談を参考にして判断しましょう。
ただし、公式の情報ではない以上、間違っている可能性もあります。1つの情報だけを頼りにするのではなく、複数の情報源を確認して擦り合わせることが重要です。
語彙力を問う「語句の意味」や「語句の用法」は単純な暗記問題なため、わからない時はいくら考えても答えが出ません。
語彙力問題は、消去法で「明らかに違いそう」と感じる選択肢を省いてから考えると良いでしょう。問題文と意味が異なることを知っている語句も、同様に省くことが可能です。
また、語句の意味は知らなくても、語句に含まれる漢字から大まかな意味を汲み取ることはできます。こうした方法で選択肢を絞っていけば、最後は当てずっぽうでも正解する確率が高くなるでしょう。
SPIの言語には、頻出語句があります。語彙力を問われる問題で特に出やすく、「知っていれば解ける」という知識の典型例です。あまり一般的ではない語句も含まれているため、確認しておくことがおすすめです。
SPI最短突破3選パックでは頻出語句200選に加えて、問題別の解答テクニックなどを紹介しています。直前に見ておくだけでも、全く知らない語句に困りにくくなるでしょう。
頻出語句の意味を全て覚えることは難しいです。しかし、「見たことがない語句」を減らすことで、本番の焦りを低減することができます。
うろ覚えであっても意味を知っていれば、問題文とあわせて推察することも可能になるでしょう。
言語の長文読解では、長文を隅々まで読まなくても問題が解けます。問題文で触れられている部分だけを読めば、大幅に時短ができるでしょう。
長文の要点を押さえるには、「しかし」「そのため」といった接続詞に注目することがポイントです。筆者の主張や、それまでの文章の締めくくりへ続くことが多いため、効率良く読み取りを済ませられます。
また、問題文や選択肢の内容から「何を問われているのか」を確認し、関連する記述だけを探すのも効果的です。関連する語句や記述を探すことで、より長文読解の時間を縮められます。
非言語は出題範囲が広いですが、それぞれに一定の解答パターンがあります。問題ごとに解き方を考える必要はなく、暗記と最低限の計算力さえあれば解けるようになっています。
特に、「推論」や「分担計算(仕事算)」はパターンの暗記で楽になりやすい単元です。
初見では戸惑いやすい内容なものの、解き方のパターンはそれほど多くありません。一度覚えてしまえば、簡単な計算だけで正答できるでしょう。
非言語は数学と似た印象があり、苦手意識のある人も多い科目です。しかし、計算力や思考力よりも単純な暗記力で解決できる科目のため、難易度が高いわけではありません。
暗記はまとまった時間がなくても取り組むことができ、直前に見返すだけでも効果のある対策法です。
【暗記必須の基本】
非言語の問題を解く上で、「知らなければ計算ができない」という基本や公式は必ず確認しておきましょう。
最も基本的なのは「足す・引く・掛ける・割る」やカッコの計算順です。どんな計算式であっても、必ず「掛ける・割る」から「足す・引く」の順で計算する必要があります。
また、カッコが使われている場合は、カッコの中から計算しなければなりません。
さらに、速度の公式と割合の計算方法も押さえる必要があります。速度は「みはじ」という考え方を基準として、道のり・速さ・時間の3つを求める式を覚えましょう。
割合は、「割合を求める対象÷全体」という計算方法が基本です。ここに100を掛けると%表記の割合になります。
「〇倍」という選択肢の場合はそのままに、「〇%」という選択肢の場合は100を掛けて考えましょう。
これらの3つの知識は、問題の種類を問わず求められます。もし全ての問題の対策に手が回らなかったとしても、必ず押さえておくべき内容です。
SPIではメモ用紙を使うことができます。非言語は「答えを計算するために必要な計算」をすることも多いので、忘れたり勘違いしないようにメモを使うことがおすすめです。
また、Webテスト形式の場合は、さらに電卓も使用できます。暗算の速度や精度に自信がなければ、簡単な計算でも電卓で行うと安心です。
ただし、計算過程や途中式などを全てメモに書くのは大幅なタイムロスに繋がります。あくまで、「必要な数値を忘れたりしないため」という目的で活用するようにしましょう。
性格検査は得点が出たりせず、明確な正解もありません。そのため、「言語・非言語の得点でほとんど決まる」と考える人もいるでしょう。
しかし、性格検査の結果も重要な選考材料です。「能力検査が良くても性格が合わない」という理由で落とす企業や、逆に「非言語の得点が低いけど性格が合ってる」として通過できる企業もあります。
言語・非言語で高得点を取ることが主軸になりがちですが、性格検査も最低限の対策をしておくべきです。
能力検査に自信がなければ、性格検査でなるべく良い印象を与えられる答え方を意識してみましょう。
性格検査で絶対にNGな回答は、「自分を偽って良く見せること」です。
性格検査には、虚偽の回答がないか測るための問いがいくつか含まれています。この問いに引っかかると、「矛盾がある」「一貫性がない」と判定される可能性が高いです。
性格検査の結果は、面接の時にも参照されます。いくら理想的な回答を行っていても、採用担当者と対面すればすぐにバレることになるでしょう。
時には「素直に答えると印象が悪そう」という問いもありますが、素直に答えておいた方が結果的に良い印象に繋がります。
【回答の例】
質問「何ごとも継続が大切だ」に対して、本来の意見が「どちらかといえばあてはまる」の場合
→「あてはまる」と答えて継続力を重視する姿勢を強調
性格検査の問題には、少し悩むと「どちらかといえば〇〇」と答えてしまいがちです。しかし、この回答が多いとはっきりとした性格が表れず、パッとしない印象になるおそれがあります。
そのため、できるだけ「あてはまる・あてはまらない」または「Aに近い・Bに近い」を選びましょう。普段なら「どちらかといえば〇〇」を選ぶようなところでも、どちらかにはっきりと寄せて答えることが重要です。
回答を偽るのはNGですが、性格をはっきり示せるように傾向を強調するのであれば問題ありません。
対策アプリを使えば、SPIで出題される問題を手軽に確認できます。問題を1つ1つ対策できなくても、全体的な出題範囲や内容に目を通しておくだけで効果が期待できます。
SPIでは、じっくり考えても解けないような問題は出題されません。しかし、初めて見る問題があると形式の理解に時間を取られ、解答時間が不足してしまいます。問題を一度でも見たことがあれば、時間に大きな余裕が生まれるでしょう。
SPI対策アプリなら、無料で多くの問題にチャレンジすることができます。手書きメモや成績の記録といった便利機能も搭載されているため、自信のない問題を練習したい人にもおすすめです。
言語の頻出問題 | 非言語の頻出問題 |
・二語の関係
・語句の意味 ・空欄補充 ・長文読解 |
・推論
・確率 ・表の読み取り ・集合 |
SPIは問題ごとに出題頻度が異なります。全部の問題を完璧に仕上げることは難しいですが、頻出問題だけでも確実に解けるようにしておくと良いでしょう。
言語では「二語の関係」や「空欄補充」、非言語では「表の読み取り」や「確率」などが頻出です。問題ごとの難易度に大きな違いはないので、出題される可能性が高いものから仕上げていくと効率的です。
また、受検形式によっては出題されない問題もあります。志望企業の実施する形式を調べておけば、出題範囲自体を絞り込むこともできるでしょう。
出典:Amazon
SPIの対策本は長時間・長期間の勉強向けだと思う人も多いでしょう。しかし、忙しい就活生向けに、短期間で対策を終わらせられる参考書も販売されています。
「7日でできる」「1日10分」など、本によって謳い文句は様々です。厳密にその通りの期間で取り組む必要はなく、数日集中して勉強するだけでも結果に繋がるでしょう。
こうした対策本は書店や通販で買うことができますが、急ぎで必要な場合は電子書籍として購入すると便利です。その場で勉強を始められる上、スマホから場所を選ばず読み返すことができます。
「急にSPIの受検が必要になった」と困っている人には、特におすすめの対策方法といえます。
SPIには「裏技」と呼べるような抜け道はありません。しかし、対策方法として知っておくと有利になる小技はいくつも存在します。
SPIの点数だけで合否が決まることは少なく、ほとんどの企業では書類や面接も複合して判断することになります。SPIの勉強は最低限のボーダーを超えられるように短期間で済ませ、面接対策に力を入れるというのもひとつの戦略です。
この記事で紹介した簡単な対策法を使って、効率的にSPI対策を進めていきましょう。