目次
| 受検方法の名称 | 受検する場所 | 受検方式 | 監視の有無 |
| Webテスティング | 主に自宅 | パソコン | 実施する企業もある |
| テストセンター | リクルートが用意する専用の会場 | パソコン | 有り |
| ペーパーテスティング | 企業が用意する会場 | ペーパーテスト | 有り |
| インハウスCBT | 企業が用意する会場 | パソコン | 有り |
SPIは、主に4種類の受検方法があります。
特筆すべきなのは、自宅で受けられる「Webテスティング」においても、企業によっては監視をするケースがある点です。
前提として、SPIの「Webテスティング」には監視システムは取り入れられておらず、基本的に監視なしのテストが実施されます。
しかし、企業が専用の監視ツールを導入していた場合、Webテスティングでも監視される場合があります。
SPIを自宅受検した人の口コミを見ると、「監視型だった」という声は少なくありません。
入社を志望している企業で、監視型のSPIが実施される可能性は十分あります。
試験当日に戸惑わないよう、監視型であることも想定したうえで対策しましょう。
自宅で受ける監視型のSPIでは、主に、『Excert（エクサート）』という監視ツールを用いて実施されるケースが多い傾向です。
Excertは、監視官とAIが同時に受検者をチェックするのが特徴です。
このダブル監視により、部屋にカンニングで使えそうなものはないか、試験中に不審な動きをしていないかなど、細かくチェックされます。
テスト前に部屋や机全体を見せる必要があるなど、Excertの監視内容はなかなか厳しめです。
また、「メモ用紙はA4用紙2枚のみ」「Google Chromeで受検する」といった、通常のWebテストとは異なる制限が設けられているのも特徴です。
SPIにおいては、Excertによる監視が行われる場合が多い傾向です。
とはいえ、Webテストの監視システムは他にもあり、必ずしもExcertで監視されるとは限りません。
Excert以外の監視型テストが実施される可能性を考慮し、多数の監視型Webテストで用いられている監視システムの一例を紹介します。
「AI監視型」は、高性能なAIがパソコンのカメラを通じ、受検者の行動やパソコンの動作を監視するシステムです。
テスト中は、受検者の顔がパソコン上に常に映し出され、目の動きや表情、マウスカーソルの動きなど、不審な動作が無いかAIが細かくチェックします。
事前登録された情報から、受検者の顔を自動識別する「顔認証システム」を搭載するAIもあり、替え玉受検の防止も可能としています。
監視の精度は人間とほとんど遜色がなく、人件費を抑えられるなどの観点から、AI監視型のWebテストを導入する企業も増えている傾向です。
ログ解析型は、テスト中に受検者がパソコン上で操作した履歴などを記録し、テスト完了後に監査員や企業の担当者がチェックする方式です。
別のウィンドウやタブを開いた記録や、検索内容もチェックされるため、ネット上でテストの答えを探すなどの不正行為をするとバレます。
なお、受検者の許可なく抜き打ちでログ解析をされることはありません。
ログ解析をするにはパソコン画面の共有が必要になるため、「知らないうちに監視されていた…」という事態はまず起こりません。
プライバシーの観点からも、ログ解析をする旨はテスト前に伝えられるので、安心して受けましょう。
事前に監視型だと判別できれば、当日に慌てる心配もなくなります。テスト申し込み前に見抜く方法もあるので、確認しておきましょう。
就活サイトで気になっている企業の口コミ情報をチェックしましょう。
就活サイトの口コミでは、過去に実施されたWebテストの情報が書かれている場合があります。
「画面共有をした」「部屋の中を見せる必要があった」などの口コミが書かれていれば、監視型テストが実施される可能性が高いと判断できます。
申し込み前後の早い段階でチェックすれば、選考までの対策に十分時間が取れるのでおすすめです。
必ずしも有益な情報があるとは限りませんが、企業がどんな評価をされているのか調べるうえでも、就活生の口コミは調べておいて損はないでしょう。
SPIを含むすべての監視型Webテストでは、事前にカメラ・マイクの使用許可を求められます。
許可なく勝手に画面共有すれば、プライバシーの侵害になる恐れがあるため、テスト開始前には、カメラ・マイクを使用する旨が必ず受検者に通知されます。
受検者がカメラを起動できる環境にない可能性も考えられるので、試験当日にいきなり「テスト内容を監視します」と言われることはまずありません。
事前に連絡されるテスト概要において、カメラ・マイクを使用する旨が記載されていたら、監視型のSPIと判断できます。
企業から提供されたSPIの案内に、「マスク着用NG」「雑音が少ない場所で行う」などの細かい指定がある場合は、監視型の可能性が高いです。
このような細かい指示をするのは、監視の邪魔になる要素をなくしたいからだと考えられます。
監視がなければ、Webテストでマスク不可などのルールを設ける必要はないはずです。
テストと直接関係なさそうな細かい指定があった場合は、監視型のテストだと判断して良いでしょう。
自宅で受ける監視型SPIを受検する際は、主に以下をパソコンのカメラに写す必要があります。
試験実施前に、部屋にカンニングで使用できそうな物が置いてないか確認が行なわれます。
確認方法としては、パソコン本体もしくはカメラを動かし、部屋やデスクの周りをぐるっと一周写すよう促されるケースが多いです。
周囲にある本や小物も細かくチェックされるため、見られるのが恥ずかしい人は、事前に部屋の外へ片づけておきましょう。
大きなポケットのついた服を着ていた場合、ポケットの中身を見せるよう指示されるケースもあります。
テスト中は監視官と画面共有をする形になり、ツールバーやブックマーク欄なども見られます。こちらもあまり人に見せたくない場合は、ブックマークを解除するなどして対処しておきましょう。
監視官がチェックするポイントを把握しておけば、試験当日に誤った操作や行動をするリスクを減らせます。
監視官に余計な疑いをかけられないためにも、何を主にチェックするのか把握しておきましょう。
監視型のSPIでは、他人にテストを受検させる「替え玉受検」をしていないかチェックします。
監視員が受検者の顔を確認するほか、顔認証システムによって他人が受検していないかチェックする場合もあります。
監視のないWebテストでは、受検者の顔確認をしないため、替え玉受検を防ぎきれません。
知人や業者を利用して替え玉受検をする人も少なからず存在するため、対策として監視型Webテストを導入する企業も増えている傾向にあります。
顔認証をする監視型Webテストでは、替え玉受検をするのはまず不可能です。正々堂々と自力で勝負しましょう。
自宅で受ける監視型SPIでは、受検者と画面共有を行ない、パソコン上で不自然な操作をしていないかチェックします。
例えば、以下のような操作をすると、不自然な操作をしていると判断されます。
このような操作をすると、その場で指摘されるか、テスト終了後に不正をした可能性があると記録される恐れがあるため注意しましょう。
自宅で受ける監視型SPIでは、付近に受検者へ協力する人がいないかチェックします。
監視員が目視で確認するほか、カメラに写り込む人の数を自動感知するAIによって調べるケースもあります。
SPIを受検する際、特別な事情を除いて、部屋内に居られるのは受検者ひとりのみです。
部屋内に受検者以外の人がいた場合は、部屋の外へ離席を促されます。
また、マイク機能によって会話内容も拾うため、電話で誰かに答えを聞くといった不正行為も不可能です。
目線が明らかにおかしかったり、パソコン操作以外の動きをしていたりなど、受検者に不審な動きが無いかをチェックします。
例えば、テスト画面を長時間見ずにずっと下を見つめていると、「スマートフォンで答えを調べているのでは？」と、不正を疑われる恐れがあるため注意が必要です。
また、テスト中はカメラ前にいることが原則となっており、急に席を離れると指摘、もしくは「画面外に移動した」と記録に残されます。
このような不審な動きを細かくチェックする、AIを導入する企業も増えています。
「無人監視だから大丈夫だろう…」と甘く見ず、実際に監視官に見られているつもりでテストに臨みましょう。
監視型のSPIをスムーズに受検するために、事前にしておくべき5つの準備を紹介します。
これらを把握しておけば、試験官に指摘される可能性が減り、テスト前に無駄な時間を費やさずに済みます。
監視型SPIは、複数モニターの利用ができません。テスト中は画面共有されるため、複数のモニターを利用していると監視官にバレます。
複数のモニターに繋いでいる場合は、ケーブルを外し、モニターが繋がっていない証拠をカメラに写さなければなりません。
また、サブモニターを部屋の外に出すように促されるケースもあります。無線でもモニターは繋げられるからです。
指摘を受けたくないのであれば、面倒でもテスト前に外へ片づけておいた方が良いでしょう。
監視型のSPIを受検する際は、パソコンに内蔵されているカメラを利用します。
専用の外付けカメラなどを新たに用意する必要はありません。
内蔵カメラの画質に問題がある場合は、外付けカメラによる受検も可能です。
なお、外付けカメラとしてスマートフォン・タブレットのカメラを利用することはできません。
監視型SPIで利用できる端末は、デスクトップもしくはノートパソコン1台のみです。
自宅で受ける監視型SPIは、試験前に部屋の中を監視官に見せる必要があります。
スマートフォンやタブレット、モニター、参考書などの有無もチェックされます。もし床やテーブルといった手の届く位置に物が置かれていた場合は、指摘される可能性があるため注意しましょう。
参考として、監視型SPIを受ける際に片づけておいた方が良い物を以下にまとめました。
受検者の口コミでは、「本棚が手の届く位置にある」などの理由で、部屋のチェックだけで30分以上かかったという声もあります。
スムーズにテストを受けるためにも、タブレットや参考書といったカンニングを疑われそうなものは、部屋の外に片づけておきましょう。
自宅での監視型SPIを受検する際の服装に、指定はありません。スーツなどを着用する必要もなく、私服でOKです。
SPIの監視は、志望先企業の人がするわけではなく、別会社の監視官が行います。
企業の人事担当が監視するわけではないため、服装によって選考に悪影響を及ぼす心配は基本ありません。
ただし、帽子やサングラス、マスクなど、顔が隠れるファッションは監視に影響を及ぼすためNGです。
また、カンニング防止の観点から、腕時計の着用も不可となっています。
SPIを含むどの監視型Webテストにおいても、有線による接続が推奨されています。
Wi-Fiが絶対NGということではありませんが、有線接続と比較すると、どうしても通信が不安定になりやすいです。
途中で切断すると不正とみなされる恐れもあり、リスクを減らすためにも有線での接続が望ましいでしょう。
テスト前に部屋や机の周囲を見せる必要があるため、有線接続で臨む際は、2m以上の長めのLANケーブルで接続することをおすすめします。
注意点を把握せずにテストに挑むと、場合によっては、意図していないにも関わらず不正行為とみなされる恐れがあります。
テストに集中するためにも、注意点に予め目を通し、余計な心配を減らしておきましょう。
監視型SPIを受検している際にカメラの接続が切断されると、不正として扱われます。
誤ってカメラをオフにしたのだとしても、監視官からすれば悪印象です。
パソコンのカメラ操作に慣れていないと、「esc」キーを押してカメラ機能を停止させてしまうなどのトラブルを起こす恐れもあります。
誤操作を防ぐためにも、カメラ機能を使いながらパソコンを操作するなど、テスト前にWebカメラに慣れておくことが大切です。
監視型のSPIは、通常のWebテストと比較して長時間になる場合があります。
テストを実施する際の事前確認だけで、それなりの時間を費やすケースがあるからです。
「近くに参考書がある」「本棚が見える位置にある」など、指摘箇所が多いと、事前確認だけで30分以上かかる場合もあります。
もちろん、指摘される箇所がほとんどなければ、スムーズにテストに進めます。
しかし、カメラやマイクの動作確認、周囲のチェックなど、通常のWebテストにはない確認事項も多く、通常よりも時間がかかる可能性は高いです。
監視型SPIを受検する際は、その日の予定は最小限にし、時間に余裕がある状態で挑むのが望ましいです。
監視型SPIのテスト中は、部屋の外への移動が原則禁止されており、トイレ退出もできません。
トイレ退出中にカンニングをされる恐れがあるため、致し方ないところです。
部屋から退出した場合、テストの途中再開は基本的にできません。やむを得ない場合であっても、再受検となるケースがほとんどとなります。
SPIのWebテストは65分間とそれなりに長いです。万全の態勢で試験に臨むためにも、トイレ休憩は試験前に済ませておきましょう。
監視型のSPIでカンニングをするのは、絶対NGです。
テスト中は、受検者の顔やパソコン画面などを常に監視員に見張られます。
テスト前に、パソコン周りや部屋の中を見せる必要があるため、カンニングに利用できそうなものを付近に置くこともできません。
万全のカンニング体制が整っており、不正行為をすれば十中八九バレます。
カンニングを通すことは難しいため、実力で勝負しましょう。
監視型SPIでの不正行為はリスクが大きすぎるため、絶対にしないでください。
内定が取り消しになるのはもちろん、場合によっては違法行為として罰せられる恐れもあります。
事実、過去にWebテストを業者に依頼して替え玉受検し、受検生が書類送検された事例もあります。
「大して問題にならないだろう…」と甘く見て不正をすると、人生を棒に振ることにもなりかねません。
万が一不正行為がバレずに入社できたとしても、「いつかバレるかもしれない…」と、不安に思いながら働くことになります。
罪悪感に悩んで働きにくくなる可能性があり、会社での居心地も悪くなるでしょう。
SPIが監視型だった場合、部屋や机の周り、身につけているもの、画面操作など、あらゆるポイントをチェックされます。
「大して見られないだろう…」と甘く見ていると、さまざまな箇所を指摘され、ネガティブな気分のままテストを受ける恐れも。
余計な感情があるとテストに集中できず、実力を発揮できなくなる可能性も大いにあります。
企業の口コミを調べたり、テスト概要を事前にチェックすることで、監視型か否かは見抜けます。
本記事で紹介した監視型テストの見分け方や、注意点を把握し、万全の態勢でテストに挑みましょう。
編集者Yuka
監修者gen
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